君の事がずっと 【T.I】3JSB

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その後、撮影が終わるまで彼とは目を合わせなかった。

もともと会話も少なかったけれど、彼から話しかけてくる事すら無くなった。



何を考えているのかわからなくて、不安な気持ちが募るけれど、逃げ道はもう無いのだという事はわかっていた。







宿泊ホテルにはスタッフ一同も部屋も取ってあり、私も夜はそこで過ごすことになっていた。


この日、最後にメイキング用のVTR撮りで、岩田くんの部屋の前に集まっていた。

撮影終了後に部屋でこれから休む、という処までを撮る予定。




「あー、めっちゃ眠い！
終わったらそのまま部屋で寝たいなぁ」


彼のこんなかわいい笑顔で甘えられたら、どんな相手でも懐柔出来てしまうだろう。

岩田くんの言葉に、疲れていたその場のスタッフも同意して、明日の打ち合わせは無し。終わり次第解散という事になり、撮影が始まった。




岩田くんは、自宅でもそうしているのか、リラックスした服装に着替え、眼鏡をかけた。


彼の少しだけはねた髪を直していると、視線を感じてしまうのは気のせい?
過剰に意識してしまう。

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