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健「お昼ごはんどっかで食べる?」
剛「…健二郎さん、現場で弁当ありますよ…」
健「Aちゃんお腹空いてないの?」
「いえ、私は家で済ませますから大丈夫ですよ?」
気を遣ってくれて、優しい。
お兄さんがいたらこんな感じかな!
そんな風に思って、気が付くと話し上手な健二郎さんとばかり話していた。
剛典くんは、ずっと前を向いていて、すぐ後ろに座っている私からは表情も何もみえない。
あんまり声が聞けなくて、少し心配になる。
タクシーはマンションのすぐ近くで停まった。
ここで、と剛典くんが言ってタクシーを止まらせたのは、マンションの道を挟んで反対側の場所だった。
いや、別に良いんだけど、向こうで良くない?
助手席から降りて私の横に立った剛典くんは、
「…健二郎さんだって男だからね、
危機感持ってよ。
自宅の場所わざわざ特定させないの」
…え?信用してるよね?
仲間だよね(笑)
「Aの事になったら別だなって、さっきずっと考えてた」
見たことのない、ちょっと怒ったような顔をしてそう言った彼は、すぐまた頬を緩めて私の方に視線をむけて、
「夜、また連絡するね」
髪をそっと撫でて、優しく笑う。
そして、健二郎さんの隣に乗り込んでタクシーは行ってしまう。
えっと…。
心配させちゃったのかな。
でも、ちょっとだけ嬉しく思ってしまった。
同時に
もう、次に会う時を思って、これからの彼と会えない時間が切なく感じた。
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Happy Lovers of Time(プロフ) - ひとむさん» コメントありがとうございます。素敵だなんて、まだまだ拙くて申し訳ないですが、楽しんでいただけるよう頑張ります! (2015年10月9日 20時) (レス) id: 7c48fcd4e8 (このIDを非表示/違反報告)
ひとむ(プロフ) - 初めまして!すごく素敵な小説ですね ニヤニヤがとまりません(笑)甘い岩田さん楽しみにしています、頑張って下さいね! (2015年10月9日 12時) (レス) id: f4d20f55fc (このIDを非表示/違反報告)
Happy Lovers of Time(プロフ) - rimidayoさん» いつもありがとうございます! (2015年10月7日 1時) (レス) id: 7c48fcd4e8 (このIDを非表示/違反報告)
rimidayo(プロフ) - ずっと応援してるよ!naoより (2015年10月6日 21時) (レス) id: 10bfd819ae (このIDを非表示/違反報告)
Happy Lovers of Time(プロフ) - ハチ子さん» ハチ子先生には負けます (2015年10月6日 21時) (レス) id: 7c48fcd4e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:maki | 作成日時:2015年9月5日 19時