君の笑顔で世界は回る

21/Tside ページ22

今日はもともと1日オフだったけど、この午前中、俺は訳あって朝から事務所に来ている。
…絶対！間に合うように終わらせるけど。


今朝、直人さんが、なんの気まぐれからか

「トレーニング一緒にやろーよー♡」

と連絡してきたのだ。

直人さんは先輩だし断るなんて選択はない。
早めに上れば、参加しても良いかと判断した。


いつものように自分用のメニューをこなしながら、ふと白い壁上方にある時計を見上げて。


まだ、大丈夫


直人「なに？がんちゃん、今日、用事あったの？」

「あー大丈夫です。時間はあるんで」

直人「なになにー？気になっちゃうなーオレ」

「人と会う約束あって」

直人「ほうほう…女の子でしょー。女の子とデート」

す、するどい！
なんでわかるんだ。こうゆう時、直人さんの底しれない観察眼に驚かされる。


目を丸くしてる俺をみて、自分の予想が正解だったと決定した直人さんは、スピンバイクから降りると、床に足を投げ出して座り、楽しそうに笑った。

直人「ははっ！がんちゃん、ここに車で来たからだよ。デートの時くらいでしょ？運転するのなんて。」

「そっか、バレてましたか(笑)」

直人「それに、いつもよりペース早い。いつもよりニコニコしてるし」


妬いちゃうなーオレ、楽しんできてねー
と、からかうように良いながら、最後に彼は


直人「…。気をつけなきゃね？
色々…ね？」

「…はい。」


アーティストである俺達グループのリーダーの顔を覗かせた。

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