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現在午後4時。
秋の初めの空はまだ明るい。
「A」
振り向くと、サングラスを外しながら、剛典君が車の横に立って待っている。
「剛典くん」
待ち侘びていたのが伝わるかもと思いながら、駆け寄る脚が止められない。
助手席のドアを開けてくれたから、照れくさくて俯いたまま、彼の顔は見ないで車に乗り込んだ。
「…。」
すごく、見られてる…。
運転席側をゆっくり向いたら、少し顔の赤い剛典くんが私を見つめていた。
「あの。今日はありがとうございます。誘ってくれて…。」
剛典「ううん！？それよりさ、
A、…今日は特別かわいい」
それはそれは嬉しそうなキラキラの笑顔でそんな事を言う。
「ありがとう…ございます」
だめ。恥ずかしくて死ぬ。
剛典「俺と出かけるから、気合入れてきてくれた？すっげー嬉しい！」
確かに、今日の私は特別だと思う。そうでなければ、さほちゃんに申し訳ない。
髪はゆるく巻いてふわふわになっているし、メイクもグロスなんてつけて、艶っぽくなっている。
いつもなら着ないようなオフホワイトのパフスリーブのブラウスとシースルーだけどハリのあるブルーのスカート。
バッグにはストールを忍ばせている。
かなりの女子力！
さほちゃん、ありがとう！
車内は、少しスパイシーで甘い香りがして、まるで持ち主の彼のようだ。香りに包まれているだけでドキドキしてしまう。
剛典「しかも、ここ、開いててちょっとセクシー…。」
覗きこまれた背中にはリボンが付いていて、少し肌が見えるのだ。
「…セクハラですよ？」
私は背中が見えないようにシートにもたれて、ぷいと窓の方を向いた。
かわいいって言われて嬉しいのに、どうしてこんな事言ってしまうんだろう。
剛典「ごめん(笑)
それよりさ、もう敬語なしにしてよ。今日はデートなんだし」
「…。うん、わかった。」
うん。もう今日1日で終わりかもしれないから。
素直に愉しまなきゃだよね。
「あ、指輪を」
剛典「そうだった。忘れてたよ」
バッグから、ハンカチに包んた指輪を取り出して、剛典くんに渡した。
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Happy Lovers of Time(プロフ) - ひとむさん» コメントありがとうございます。素敵だなんて、まだまだ拙くて申し訳ないですが、楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2015年10月9日 20時) (
レス) id: 7c48fcd4e8 (このIDを非表示/違反報告)
ひとむ(プロフ) - 初めまして！すごく素敵な小説ですね ニヤニヤがとまりません（笑）甘い岩田さん楽しみにしています、頑張って下さいね！ (2015年10月9日 12時) (レス) id: f4d20f55fc (このIDを非表示/違反報告)
Happy Lovers of Time(プロフ) - rimidayoさん» いつもありがとうございます！ (2015年10月7日 1時) (レス) id: 7c48fcd4e8 (このIDを非表示/違反報告)
rimidayo(プロフ) - ずっと応援してるよ！naoより (2015年10月6日 21時) (レス) id: 10bfd819ae (このIDを非表示/違反報告)
Happy Lovers of Time(プロフ) - ハチ子さん» ハチ子先生には負けます (2015年10月6日 21時) (レス) id: 7c48fcd4e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：maki
| 作成日時：2015年9月5日 19時
