【rd】ぐちゃぐちゃにしたい

四十八話：ぐちゃぐちゃにしたい ページ48

あなたside




「うーん…今聞くかそれ」

顎に手を添え考えてるポーズをするらだお

『ダメなの』
「ダメって訳でもない」
『じゃあ教えてよ』

なにをそんなに渋る必要があるんだろう

「仕方ないなぁ、＿＿＿＿」

う、い、あ、お
君が喋るのと同時に鳴るチャイム

『ごめん。もう1回言って』
「えーもうだめ1回きりです」

服を整えてから立ち上がる君
窓から射し込む光が眩しい

「ほら帰ろ」



何回も歩いたこの廊下も君と歩くのは今日で最後なんだ。そう考えるたけでちょっと苦しい

『折角だから言うね』

足を止めるとそれに気付いた君が踵を止めて振り返る


『私さ、結構前かららだおのこと「言わないで」


その声に弾かれたように息が止まる


「言わないで。抑えられなくなる」

酷く泣きそうな顔をしている

「お別れできなくなるから、だめ」
『それって』
「俺も、同じだよ」


無理矢理作った不格好な笑顔をしてそう言った


「じゃあ、ばいばい」
『ばいばい』






出来れば知りたくなかった

辛い、苦しい、


涙が止まらない




全部、ぐちゃぐちゃにしたい


君のことも

私の記憶も

君の将来も

私の感謝も



気付きたくなかった、知りたくなかった



『らだおすきだよ(ういあお)』

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