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四十三話:あのとき ページ43

あなたside




違和感がある腰が気持ち悪い、身を捩ってもその違和感は離れることはない。私が知らない変な感覚。

「結構前から言おうと思ってたんだけどさ」

意を決したように深呼吸をする君

「俺、受験先決まったんだ」
『そうなんだ』

何を言うんだと身構えたがそんなことか。損した。


「受験先、県外なんだ。だから、冬休みには引っ越す」


声が出なかった。頭を鈍器で殴られた気分。
それは私にとってあまりに突然なことで

『うそだ』

でも、1足しかなかった靴や必要最低限の家具しか置かれていない君の部屋。全て辻褄が合う。合ってしまう。

「ほんとだよ」

投げやるように伏し目がちにそう呟く

「結構前から決まってた。けど、言う機会逃しすぎて」
『やだ』
「俺もやだよ。俺もAと一緒がいい」

交わった目線の先にある君の目は君と出会ったあの時のように濁った色をしている。

その瞳を見た瞬間、感情が昂って、息が上がって、自覚するくらい興奮していた。

君に近付いて唇を押し付ける。口が開いたからついでに舌をねじ込む。あの時のキスより上手くなったかな、


「泣かないで」


酷く優しい声。細い腕で抱きしめられる。
私はらだおの腕の中で涙を流すことしか出来なかった

四十四話:ろみじゅり→←四十二話:よくばり



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badendingが好きすぎる人(プロフ) - めっちゃ好みだ! (4月30日 3時) (レス) @page4 id: 72c8a53bfa (このIDを非表示/違反報告)
わお - 何度も読み返してます!!rdさんとのキスシーンとか特に好きすぎます、、、 (3月8日 23時) (レス) @page42 id: 62a23315c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぎん - ちょっとえちちなシーンも全然やらしくなくて、さくさく読めました。おもしろかったです。 (8月22日 19時) (レス) id: 488bc30d7a (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無%(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても感動しました伏線が幾つかあるみたいなので何回も読んで探してみようと思います。個人的にかなり好きな作品でとても面白かったです!他の作品も読ませていただきます!活動応援しています無理なさらないでくださいコメント失礼しました (5月10日 11時) (レス) @page49 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
あー - 素敵な作品ありがとうございました。 (2023年5月5日 2時) (レス) @page49 id: cd0637dad4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:hk | 作者ホームページ:https://lit.link/hkao  
作成日時:2022年11月17日 1時

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