【rd】ぐちゃぐちゃにしたい

二話：へたくそ ページ2

あなたside



「もう満足したの」
『うん』


ところどころ血が滲んでいる肌と数え切れないキスマーク
見てるだけで私の中のなにかが満たされる


「なんでここきたの」
『将来のこと考えて嫌になって飛び降りようとした』
「そっか」
『君は』
「似たような感じかな」


死んだ魚のような虚ろな目の理由もきっとそれ


「君、俺以外にもこんなことしてるの」
『してない。君だけ』


心臓が焼けるようなそんな感じがしたのは初めて


『君にしかしないよ』
「特別ってことか」


特別かは、わからない。けど、他の人間とは違う
君だけの魅力があった。


下校時刻のチャイムが鳴る

「そろそろ行かなきゃ」
『そっか』

崩れた制服を整えてドアに向かっていった



『ねぇ』



振り返ったところで服を引っ張って口を付けて舌を入れる



「へたくそ」


そう言って階段を下って行った


へたくそとかどうでもいい。君だったらなんでもいい。


君がいなくなってもその場から動けなかった。



まだ、喉が熱くて心臓が焦げたような、なんとも表現できない感情の余韻に浸かる


ぐちゃぐちゃにしてやりたい。もう戻れないくらい。
余裕なんてないくらい、ぐちゃぐちゃに。


速く帰って寝よう

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