26-神様は私が嫌いなのか ページ32
．
ちゅっ
と微かに音をたてて頬に触れた何か
それが花巻さんの唇だと気づくのには少し時間がかかった
『〜っ！！ぁ、えと…っ』
恥ずかしさとか嬉しさとか戸惑いとかいろんな気持ちがごちゃごちゃになって、思わずその場にしゃがみ込む
「…A」
『っ…(こんな時にそんな風に名前を呼ばないで欲しい)』
いつもより甘い花巻さんの声で呼ばれた自分の名前が脳内でリピートされる
.
しゃがみ込んだままの私の腕を優しく引く花巻さん
「…おい、A大丈b「あれ〜？貴大じゃん！」あ？」
突然聞こえた高くて可愛らしい声に私も花巻さんも声の方向を向く
そこに立っていたのは”可愛い”って言葉が本当に似合う女の人
髪はゆるく巻かれ、うっすらと化粧もしている
対する私は髪は適当に縛ってるし、化粧なんてしたこともない
「…香奈」
花巻さんがその人の名前を呼ぶのを聞くと
ギュッと胸が痛くなった
香奈、と呼ばれた彼女はパタパタと花巻さんに近づくと
「もー、夏休みになって全然会えなかったから淋しかったよ〜」
と言いながら花巻さんの腕に自分の腕を絡めた
「離せよ」と香奈さんの腕を外す花巻さんの顏は見られない
ズキン、ズキン
頭も胸も痛い。痛い。痛い痛い痛い
花巻さんと話していた香奈さんの視線が私に移る
「そっちの子は？誰？」
その眼がとても鋭く感じて体がビクッと震えた
『っ！ぁ…わ、私もう、帰ります！さよなら！』
花巻さんの静止を無視して私は走った
苦しい
辛い
……悲しい
走り続けて家に着き、ドタバタと自分の部屋に駆け込む
ベッドにそのままダイブすると、我慢していたモノが目から溢れだす
『…勝手に盛り上がって、告白しようか、なんて思っちゃったりして…
彼女、いるのかとか知らないくせに…そもそも花巻さんに恋愛対象として見られてるかさえわかんないのに…ばっかだなぁ、私っ…』
溢れだす涙は抱きしめた枕に大きなシミを作った
告白しようかとか思った時に、自分のダメさを再認識させられるなんて
神様はよっぽど私が嫌いらしい
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ぐるたる(プロフ) - うぃうぃさん» ありがとうございますぅぅ！！ドSマッキー、楽しんでいただけた様で私も嬉しいです( ^ω^ ) (2015年8月31日 20時) (
レス) id: d2b26319aa (このIDを非表示/違反報告)
ぐるたる(プロフ) - 無気力@メロンさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！新作も楽しんでいただけたら幸いです^o^ (2015年8月31日 20時) (レス) id: d2b26319aa (このIDを非表示/違反報告)
うぃうぃ(プロフ) - 完結おめでとうございます！うへへ、最後までニヤニヤが止まりませんでした(*´ζ`)ドSまっきー好きです。素敵なお話をありがとうございました！ (2015年8月31日 16時) (レス) id: bde54fe1f7 (このIDを非表示/違反報告)
無気力@メロン(プロフ) - 面白かったです！あと、完結おめでとうございます！ぜひ！違う小説も楽しみにしてます！ (2015年8月31日 15時) (レス) id: 3b4880e4f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぐるたる(プロフ) - ヒビ龍さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！！ぜひとも最後まで楽しんでください^o^ (2015年8月20日 13時) (レス) id: d2b26319aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぐるたる | 作成日時：2015年5月27日 0時
