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其の陸 ページ7
？「だから今この山に人間は近寄る事すら出来ない。普通の人間がこの山に立ち入れば妖の気に触れて神経が狂っちゃう。だからその影響を受けずにいられる君はとても強い力を持ってるね、A？」
(そんな力あったって…)
力という言葉を聞いてAは顔を歪めた
『…見えない人間には嘘つき呼ばわりされて気味悪がられるだけよ』
《またおかしな事を言って…》
《本当…気味が悪いわ。あんな化け物みたいな子供…》
《早くどっかに行ってくれないからしら》
『この死ねない体や私の持つ特殊な力や妖怪や霊が見えるせいで、私なんかを引き取ってくれるって人達にも何度も嫌な目に会わせてきたわ。私に関わらなきゃ嫌な思いなんてしなくて済んだし、その人たちの人生滅茶苦茶にならなくて済んだの。私が生きてるせいで誰かが嫌な思いするならこの死ねない体を喰いたがってる妖怪に喰わせればいいわ…』
最後の言葉に子狐は衝撃を受けた
？「!!君っ…だからあの時自分から……」
『……昔…襲ってきた妖怪が言っていたの。"お前の血肉は我々妖にとって最上級の良薬となる。お前を喰えばどんな病も怪我もたちどころに治る。強靭な肉体を得られるのだ。なんせ、お前は神の子なのだから"ってね』
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作者名：帽子神 | 作成日時：2020年6月4日 4時
