其の拾 ページ25
またもAは夢を見る。今度は相変わらずの悪夢を
「"また"あの子戻って来たって…」
「嘘でしょ!?今度こそ居なくなると思ったのに…」
「これで何度目?里親から返されてくるの…」
「もう10回は越えてるでしょ」
「まぁ仕方ないわよ。あんな気味の悪い身体して化け物の力を持ってるうえに、いつもいつも訳の解らない事を言ってるんだし」
「ああ…オバケがどうとか…子供の嘘にしてはちょっとしつこいのよねぇ」
その時、職員達が話しているのをAは影でこっそり聞いていた
(嘘なんかじゃない…本当なのに…怖いの沢山居るのに…!怖い事も沢山言ってくるのに何でっ…!!)
?「化け物の言葉なんて信じるわけない。だからお前は何をされても黙っていれば良い。それしか出来ないのだから」
(嫌だ…いやだ…イヤダ…ソンナノ…)
『やだぁっ!!』
善逸「A!!」
善逸の声でAは目を覚ます
善逸「大丈夫!?」
Aの息を荒く、恐怖で体が震えている。声も上手く出せないようだった
善逸「……大丈夫、此処には君を傷付ける者は居ないよ。だから…安心して?」
『……ん…』
善逸の声に安心したのか、強ばっていたAの顔は少し緩んだ
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作者名:帽子神 | 作成日時:2020年6月4日 4時