其の捌 ページ23
善逸「あ、そうだ。A!君、もう昨日みたいに自分から妖に体喰わせるの禁止ね!?」
その言葉にAは疑問を覚えた
『……どうして?別に死なないんだし、問題ないでしょ?』
善逸「あー…やっぱそう考えちゃうかぁ〜…んー…例え死ななくてもさ、体喰われるとかやっぱ怖いし痛いだろ?」
『あ…いや…そうゆうのは、もう…慣れたから平気なの……』
Aを気遣って放った善逸の言葉は、Aには違う意味に聞こえたようだ
『肉体が傷付く痛みも、恐怖も…慣れちゃえば大した事ないもの……』
Aは、それよりももっと痛くて恐ろしいものを知っていた。だからこそ出てしまった言葉だった
獪岳「〜っ手前…っ」
思わず獪岳が怒鳴りかけたのを、善逸が片手で制した
獪岳「善逸!?」
止められた事に驚く獪岳を無視して、善逸はAに言う
善逸「…それは、慣れなくていいものだよ?A…"痛い"も"怖い"も慣れちゃダメなものなんだよ…そりゃあ、今まで君が生きてきた世界はそうならなきゃ生きていけなかったんだと思う。けど、もう此処ではそんな事しなくていいよ。痛かったら泣いていいし、怖かったら声を上げて助けを求めていいんだよ…」
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:帽子神 | 作成日時:2020年6月4日 4時