其の陸 ページ21
善逸(それで良いんだよ、A。今は与えられる優しさに慣れないだろうけど、此処には君が御飯を食べて怒る者も君が生きてる事を責める者も居ないから)
Aは戸惑いながらも、意を決したように目を瞑って食事を口にした
正一「沢山食べてくださいね、A様」
(……そんな風に言われたの、何時以来かしら…)
『……ええ…』
その様子を愛おしそうに見る善逸を見た獪岳は思った
獪岳(……コイツのこうゆう
善逸《大丈夫だよ。俺、神様だもん》
獪岳が思い浮かべたのは消えるような空っぽの笑顔で、自分に言い聞かせるように笑っていた善逸の姿だった
獪岳(これからどう刻が動いていくか、それは誰にも解らねえ。だが…俺にとってもコイツの存在は漸く見つけた"彼奴"を救える糸口になるかもしれねえんだ…)
獪岳の脳裏に、とある狐の妖の姿が横切った
〜獪岳の設定〜
善逸と唯一血の繋がった兄である九尾の妖怪。善逸と同じく鳴神として産まれ育てられたが、善逸が純粋な神の座を捨てると同時に獪岳も神の座を捨て妖怪となった。純粋な神であった時代から獪岳は善逸に遣える家臣のようなものだったし、兄弟でもあるから今でも善逸の為に動いている。善逸との仲は良好で、他の兄弟達とも仲がいい。因みに超猫好きなので屋敷には猫がはびこっている
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作者名:帽子神 | 作成日時:2020年6月4日 4時