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其の参 ページ18

それを見て善逸はぷるぷると悶えていた

善逸(俺のお嫁さん超絶可愛いっ!!)

『?』

悶えてる善逸を見てAだけでなく毛まり鬼や猫又達も引いていた

善逸「A〜♡もうちょっと朝のスキンシップしてこっか〜♡」

『え!?ちょっ、やめっ…』

嫌がるAに善逸が抱き付こうとした瞬間、げいん!!という音と善逸のきゃいん!!という声が響いた

『だ…大丈夫…?』

善逸「なんとか…っ」

げいん!!の音の正体は毛まり鬼達が善逸の頭に頭突きした音だった。善逸の頭には二つの瘤が出来ている

善逸「すっかり懐かれたね、毛まり鬼(そいつら)に」

毛まり鬼達はAの手に乗る

『…私なんかに懐いても、いい事なんて一つも無いのにね…』

また卑屈を言うAを見て善逸は悲しそうな顔をして、話し出した

善逸「毛まり鬼の一族はさ、昨日も言ったけど本当に弱い妖で闘う力もなくて…でもその分繁殖率は高いから数はかなり多い。十万二十万はざらにいると思う。けど数が多くて力も弱いから、他の妖からは餌として扱われて喰われる事も多いんだ。妖の世界でもよくある話だし、コイツらもそれを解って諦めてる部分もあるだろうね」

補食する側と補食される側、それは自然の摂理だ

善逸「でもAは昨日コイツらをあの低級から逃してくれたんでしょ?あの後コイツらから聞いたよ。自分の身の方が危なかったし、毛まり鬼達を囮にして逃げる事も出来たのに」

"囮にして逃げる"という言葉にAは息を飲んだ

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作者名:帽子神 | 作成日時:2020年6月4日 4時

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