其の拾壱 ページ12
Aはその圧倒的な妖気を前に言葉を発する事も出来なくなっていた
(何…！？この圧倒的な妖気…さっきまでとは明らかに違う。今まで出逢ってきたどの妖怪よりも畏ろしいと感じる存在感…！)
「…お…まえ…その、すがた…そのちから…まっ…まさか…？きめつやまのまもりがみ…"てんこ"のぜんいつ…！？」
善逸「…自己紹介は要らないみたいだね」
圧倒的な妖気を持つ狐の正体。それは天狐だったのだ
(護り神…天狐…？天狐って確か…千年以上生きた狐の……あ…やば…頭がくらくらする……倒れるーーー…)
色々あって限界が来たのか、Aは倒れてしまった。それを善逸が支える
善逸「…酷い顔色だね」
『…っ……ごめん…』
善逸「謝らなくて良いよ。そのまま寄り掛かってて」
善逸(会った時から青い顔してるとは思ったけど"気"も大分弱ってるなぁ…いくら木花咲耶姫と八意思兼命の娘で強い霊力や神力を持っているとはいえ、こんな心身共に衰弱してたらこの山の影響を受けない訳がない。その上ああやって妖や悪霊共に襲われてれば無理もない…)
善逸「おい…」
善逸は後ろで逃亡しようとしている妖に声をかける。妖は滅茶苦茶怯えている
善逸「今回は特別に見逃してやる。ただし…今後この鬼滅山で安寧に生きていたければ二度とこいつに手を出すな」
妖は情けない声をあげながら逃げていった
〜善逸の設定〜
鬼滅山を護る天狐の妖怪で、神様の端くれ。生まれは純粋な神様で鳴神として育てられていたが、百年前にとある条件のために妖にまで格が落とされてしまった。幼児の容姿は原作の姿をそのまま幼くした感じで、成人の姿は柱善逸のような感じ。成人の時は髪も腰まで伸びる
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作者名：帽子神 | 作成日時：2020年6月4日 4時
