善逸君に成り代わりました【鬼滅の刃】

47.優しい音 ページ47

鬼を連れてるのはわかっていた。原作で元々知っていたし、そもそもの話"鬼の音"は"人間の音"と大きく異なる…でも

炭治郎からは、泣きたくなるような優しい音がするんだ

今まで聞いたことのないくらい、優しい音。前世でもこんな音、聞いたことがない

生き物からは、兎に角音がしている。沢山の音が零れ出ている

呼吸音、心音、血の巡る音、相手の心理状態、それを注意深く聞くと相手の心の声も聞けるようになってしまった

鬼殺隊でありながら鬼を…禰豆子ちゃんを連れている炭治郎。そして、それには悲しい事情が関わっている

『私が……私が……直接炭治郎に話を聞く。だからお前は……引っ込んでろ！！！』

私はそう叫んだ

別に避けても良かった。でも、乱暴に箱を扱ったら禰豆子ちゃんが痛い思いするだろ？

それに、私が二人より上の階級だってことはまだ知られたくない。だから私は大人しく伊之助に蹴られたり殴られたりしていた

別に、慣れてるから良いけどさ？やっぱり少しは痛いもんだから当たるときに少し身を引いたりしてダメージを軽減してた

伊之助「刀を抜いて戦えこの弱味噌が!!」

私は音で、炭治郎が居ることを確認した

『炭治郎…やっと来た……お前がこれ…命より大事なものだって、言ってたでしょ…？守ってやったんだから、感謝しなよ……』

今の私の姿は、甲にあるまじき姿だろうな

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