正反対の竈門兄妹2【鬼滅の刃】

86.己を鼓舞せよ ページ36

何て言われるのだろうか？「化け物」「悪魔」「気持ち悪い」…言葉がどんどん思い付いてしまう

正一も言葉を失っているようだし…

そんなことを思いながら善逸の拘束と口枷を解いたら、善逸から衝撃の一言が出てきた

善逸「何だ今の氷！？すっごい綺麗だった!!」


綺麗


この二文字が俺の頭の中を駆け回っていた

善逸からは今まで聞いたことのないくらいに誉め言葉がポンポン出てきた

善逸「それにあの技！先の行動を読んでたの？じゃないと藤の花の毒なんて用意できないよね！Aは頭も良いんだな！それにこの力と呼吸を会わせれば凄い力に…って……A…？」

心配そうに二人が俺を見る。何だと言うのだろうか？

正一「…Aさん、泣いてますよ？」

『え…？』ﾎﾟﾛｯ…

自分でも気がつかないほど自然に涙が出ていた。だって…

『俺の事……気持ち悪いって…化け物って…思わないのか……？』

聞きなれた言葉が出てこないのだから

善逸「？思うわけないだろ！どんな姿をしていようと、どんな力を持っていようと、AはAだろ？何でそんなこと言う必要があるんだ？」

ああ…こんなに簡単に、出会えるものなのか？父さん、母さん…!!

母《大丈夫。何時かきっと、貴女の力を認めてくれる人が…貴女自身を見てくれる人が現れるわ。だから諦めないで》

父《その人がきっと、Aを導いてくれるからな》

会えた…会えたよ…！俺の力(・・・)だけじゃなくて俺の自身(・・・・)を見てくれた人が…!!

『ありがとう…ありが…とう…!!』

大泣きしている俺を見て戸惑う二人

善逸、お前は気づいてないだろうがな…お前は俺を救ってくれたんだぞ？

ホント…変な奴だな

お前を見ていると、心が苦しいや

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