賢者の孫には姉が居るそうです3【賢者の孫】

113話 ページ13

その後皆でゆっくりしていると屋敷の近くに崖があった

断崖絶壁で落ちたら死ぬだろうけど…私には浮遊魔法があるから問題はない

空を見上げると見慣れた星座が一つもなかった

…本当に地球じゃないのねーーー…

私は崖に腰かける

少しでも前に出たら落ちそうだ

前世はアメリカの大学の先生で…恋愛には無縁だった

けど、今は…シエルが好きで…だけど…私は魔人だから……

『ほんと…バカね……』

シエルを好きになった自分に向かって言った

シエル「何がバカなの？」

後ろからあの人の声がした

『！？シエル…！何でここに……』

シエル「たまたま見えたんだよ。そしたら崖にいるからビックリしちゃって…」

シエルは私のとなりに腰かけた

シエル「ねえ…僕達がはじめてあった日、覚えてる？」

『忘れるわけないよ…私が男に絡まれてて…シエルが彼氏のふりして助けてくれたよね』

シエル「そうそう…その時、初めてAを見たとき……僕、こう思ったんだよね」

シエルは一度言葉を切ってから言った

シエル「僕の…本当の彼女にしたいって」

『！』

驚いたが、私は黙って聞いていた

シエル「君みたいな綺麗で、優しくて、強い子…そんなに居ないし…それに、一目惚れだったんだ……人目見た瞬間から、Aに惚れてた」

私は下を向いた

シエル「好きだよ…A」

『…私は……』

魔人だから…何て、言えない……けど…このまま…このまま、誤解させるくらいなら…！

『シエル、私の秘密…聞いてくれない？』

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