振り向いてよ ７８６ ページ9
｢...殺す！｣
｢...助ける！！｣
ギリギリのところでナイフを防ぎながらそういうと、カルマ君の蹴りが腹部に刺さる。
一瞬息が詰まるがすぐ様手をついて体制を立て直した。
太股に刺してあるもう一本のナイフは猫騙しの準備の為。勿論カルマ君だってもう気がついてるだろう。
大股で一気に距離を詰めてきて、ボッ、と大振りのナイフが僕の顎スレスレに通る。上から再び飛んでくるナイフを咄嗟にしゃがんで裂けて、身体を起こすと同時にナイフを振る。当然だけどカルマ君より僕のナイフさばきははるかに遅い。あっさり避けられて間合いを取られた。
力で押し込むしかない、と軽く飛んで体重をナイフ1本にかける。重たいはずのその振りを片腕だけでさばいたカルマ君は、舌を打ちながら足先で枯葉を蹴った。
｢！！｣
細かい葉や砂利が微かに目に入る。思わず目を瞑った瞬間、胸に再び重たい蹴りが入った。瞑っていた目が思わず開く。背中にも衝撃が入って、上手く身体を起こせない。
何とかぐるりと体を横に向けると、すぐ隣にナイフが刺さった。
｢...！｣
(今だ！！)
地面に刺さったナイフを、片足で薙ぎ払う。ゴム製のナイフは軽く吹っ飛んだ。チャンス、と一気にナイフを振るおうとした瞬間、額に岩でもぶつけられたような痛みが走る。
手に力が抜けて、僕のナイフも飛んだ。チカチカする視界で、僕らは両方武器を落としている、と何とか考える。カルマ君はもう一本持っていない、とさりげなく太股から抜こうとした時、カルマ君の肘が頬に入った。
頭突きのせいで頭がグラグラしていて、上手く体制が整わない。
｢抜かせないよ、そのスキあったら殴るから｣
よろけた僕に何度も蹴りが入る。
｢気絶させてから、ゆっくりトドメ刺してやるからさ！｣
睨みつけながら僕は、かわされると思いつつも拳を振るった。カルマ君は避けないで僕の攻撃を素直に受けると、それだけ？と言って真横に殴る。
歯を食いしばりながら首筋に蹴りを入れた。
僕は反撃はするけど頭ではいつ猫騙しを入れるかを考えていた。
顎に拳が入って、ぐらりと身体が傾く。こめかみにカカト落としが入り、僕の身体は完全に地面に落ちた。
(.......、)
カルマ君の足音が耳に入る。
ろくに力が入っていない両腕に力を込めて、気絶していると思い込んでいるカルマ君の無防備な意識の波長にデカい音の爆弾を放ってやった。
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ゆな - 更新待ってます！ (2022年4月2日 22時) (
レス) @page17 id: 4372998c0c (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新楽しいです！ (2021年9月18日 2時) (レス) id: 60efdb9fc8 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - この作品本当に大好きです！！！だから、続きが凄い、、、、読みたいです！待ってます (2021年2月14日 2時) (レス) id: 614cc3c751 (このIDを非表示/違反報告)
こはるん - さっきの投稿で誤字しました…汗 “色々違う”ではなく、�狄А硬垤隋蹐任后Ｉ坿靴譴任垢澆泙擦鵝帖� (2021年2月13日 22時) (レス) id: 626751b232 (このIDを非表示/違反報告)
こはるん - さっきの投稿で誤字しました…汗 “色々違う” (2021年2月13日 22時) (レス) id: 626751b232 (このIDを非表示/違反報告)
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