【暗殺教室】彼はなかなか振り向いてくれない１６【赤羽業】 (ページ48)

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流石の潮田君もさっきの言葉はカチンときたのか、反抗的な目でカルマ君を睨みつけた。
カルマ君もそれに気がついて、ガラリと雰囲気が変わる。

「え、なにその目。小動物のメスの分際で人間様に逆らうの？」
「.....僕はただ...」

目をそらしてぼそりと言う潮田君を、カルマ君は挑発的に突き飛ばす。

「文句あるなら1度でもケンカに勝ってから言えば？ほら、受けてやるから来いって」

ホラ、ホラ、と突き飛ばすと、体制を崩している潮田君のネクタイを乱暴に掴む。
掴んだ瞬間、潮田君の両足がカルマ君の首にかかった。そのまま背を地面につける。

『え、あれって...』

そういえば、前に希望者は烏間先生に護身術も教えて貰ってたっけ？

「僕だって...、半端な気持ちで言ってないっ...！！力ずくで言うこと聞かせって言うなら...！！」

いや、力ずくはちょっと難しいかもしれない。

格闘でカルマ君にかなう人なんて...、と皆が焦り始めた時、カルマ君が潮田君殴りかかろうとしていた。

「やめろって！！」

急いで前原君と磯貝君二人がかりで抑えつける。

「2人ともケンカしてどーすんだ！！教室の状況が激変したから苛立つ気持ちはわかるけど！！」

全く聞く耳を持たない二人に、陽気な声が割り込んできた。

「中学生のケンカ大いに結構！！でも暗殺で始まったクラスです、武器で決めてはどうでしょう？」

ふざけた格好の殺せんせーだった。
思わず強ばっていた力が抜ける。

(((ことの張本人が仲裁案を出てきた！！)))

「なんで最高司令官のコスプレなのよ」
「ヌルフフフ、これに似合う格好をと思いまして」

ドン、と地面に置いたのは、赤と青、と書かれた箱いっぱいの武器と、書かれた色と同じBB弾。

「二色に分けたペイント弾と、インクを仕込んだ対先生ナイフ、チーム分けの旗と腕章を用意しました」

「先生を殺すべき派は赤。殺すべきでない派は青」

「まずしっかり全員が自分の意志を述べて...、どちらかの武器を手に取って下さい」

「この山を戦場に、赤チーム対青チームで戦い、相手のインクをつけられた人は死亡。相手チームを全滅か降伏させるか、敵陣の旗を奪ったチームの意見を...クラス全員の総意とする！！」

殺せんせーはクラスが分裂したまま終わる事は最も嫌だと言う。

「それだけはしないと約束して下さい」

どうする？と聞いてくる委員長に、全員が頷いた。

「戦争で決めよう。殺すか殺さないか」