・ hys ページ42
…Aにしては珍しい。
今から会えない？っていうメッセージを見た瞬間、俺の中で何かが弾かれた。
俺も、会いたい。
一日でもAに会えない日があるのは、辛い。本当、今までどうやって耐えてこれてたんだろうってくらいに。
流れゆく景色を何となく眺めていると、ふとあることに気づいた。何か、イルミネーションっぽい光が多くないか…？
そういえば、今は十二月の中旬で、あと一週間すればクリスマスなんだった。
(…クリスマス、Aと過ごしたいな)
今日、誘ってみよう。
「と言うか、クリスマスプレゼント…何にすれば良いんだ？」
分からん。女の人にプレゼントしたことなんか今まで一度もないんだ。
下手なもの渡したくないし、どうせなら、Aが喜んでくれるものを渡したい。あとで、見に行こう。
そんなことを考えながら運転していると、Aの家…というかアパートについていた。
Aの部屋の前に立ち、インターホンを鳴らすせば、Aが出てきた。
「ごめんね、輝幸。忙しいのに、会いたいなんて言って。」
「気にしなくて良い。俺も会いたかったから。それに、遠慮する必要もないだろ？」
「うん…ありがと。あ、外は寒いでしょ、入って？」
「お邪魔します。」
「輝幸、紅茶とコーヒどっちがいい？」
Aがニコニコ微笑みながら台所に向かっていくのを見て思う。
やっぱり、ゆきくんと呼ばれるよりも、輝幸と呼ばれる方が何となく嬉しい。Aも慣れてきてくれた気がするな。
「輝幸？」
「あぁ、ごめん。紅茶にしようかな。でも、俺も手伝うよ。」
「輝幸、疲れてるでしょ？少しくらいゆっくり休んで。」
…別にそこまで疲れてるわけじゃないし、それに。
「俺は、Aのそばにいたい。」
「っ…ズルい、そう言われたら、断れないよ。」
「断らせる気ないから。」
そう言って、俺も台所の方に向かい、ティーポットを用意していたAを抱きしめる。
「輝幸？」
「Aに触れたくなっちゃったから、仕方ない。」
「でも、抱きしめられてたら紅茶出来ないよ？」
「紅茶よりAがほしい。」
「っ、とにかく離れてっ！…心臓が、破裂しそうになるから。」
すげぇ勢いで振りほどかれたんだけど。もう少し強く抱きしめとけば良かったか。
軽いショックを受けつつ、仕方ないのでAの隣に並んで、一緒に淡々と作業をこなした。
「あ、いい匂い。ね、輝幸。」
「うん。それ、レモンティー？なんか懐かしい。」
「そう。レモンティー、輝幸と小学生の頃とか、一緒に飲んでたなって思って。」
「よく覚えてるね。」
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イルジオ(プロフ) - 読ませて頂きました！「イルジオの感想置き場」という小説に、感想を書かせて頂きました。見てくださると嬉しいです。それと、お気に入りと高評価をさせて頂きました！ (2020年6月22日 17時) (
レス) id: 40356dc556 (このIDを非表示/違反報告)
Aoi(プロフ) - あいく-Qさん» コメントありがとうございます…！これから学校の方が忙しくなってくるので、せめて週末にでも投稿出来たら良いなと思います…！ (2020年6月5日 15時) (レス) id: 1af304484f (このIDを非表示/違反報告)
あいく-Q - 続編おめでとうございます！これからも楽しみにしています♪ (2020年6月5日 11時) (レス) id: a3a0d25048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Aoi | 作成日時：2020年6月2日 21時
