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ゆきくんの目は、いつもに増して真剣で。本気でそう思ってくれてるんだって思った。
傘を叩きつけるように振り続ける雨は、私達の距離を近づかせた。そういう意味では感謝かもしれない。
「帰ろう。」
「うん。」
「…Aさ、あの…隣に座ってた男って何？」
「遥輝のこと？男友達だよ。」
「何か、だいぶ仲良さげに見えたから。…あんまり俺の前で他の男と仲良くしないでよ。」
(ヤキモチ？可愛い…けど、ゆきくんだって…)
「ゆきくんだって、白石さんと…何か、結構距離近いじゃん。」
「そうか？俺の場合、向こうが勝手にくっついてくるからな…。Aが白石を突き飛ばしてくれる勢いで俺のところに来れば良いのに。」
「良いの？そんなこと言って。言っとくけど、私は…」
ゆきくんが思ってるよりもずっと、白石さんに対してモヤモヤしてる。ゆきくんの隣は、どんな時だって私が良い、そう思ってる。
ゆきくんにとったら、重い女になるかもしれないのに。
「私は？」
「ゆきくんが思ってるより、ずっと重いよ。本当は、ゆきくんの隣は、誰にだって渡したくないもん。」
「…んなの、俺もだから。むしろ、俺の場合は、もっとすごいよ。Aが俺以外の男とキスさせられそうになった時は、色々ヤバかった。」
「私も…嫌だったよ。ゆきくん以外の人になんて、触れられたくもない。」
そう言って、さり気なく彼の腕に自分のを絡める。
雨に濡れていたせいなのか、少しゆきくんの肌は冷たく感じられた。
「…もしかして、ゆきくん、結構前から外にいたの？」
「うん。Aは一人になりたいって言ってたけど、やっぱ心配だし。
これは、俺の勝手だけど、Aを不安にさせたまま…明日を迎えたくなかったんだよ。」
(そっか、私の事…ちゃんと考えてくれてたんだ)
ゆきくんは、いつだってそうだ。昔からずっと私が不安に陥っている時は何も言わずに寄り添ってくれた。
今回も、気を遣わせたのかもしれない。
「ゆきくん、ありがとう。」
「どういたしまして。はい、車乗って。」
「うん。」
相変わらずシンプルな車内だ。でも、ほんの少しだけほろ苦い匂いが漂っている。コーヒーでも飲んでいたのだろうか？
「俺ん家泊まってく？どうせ、明日一緒に東京に帰るんだし。」
「えっ、でも、いきなり来て大丈夫？」
「大丈夫でしょ。まぁ、無理強いはしないけど。Aが姉ちゃんのこと苦手なのは知ってるから。」
(バレてるか)
そう、私は実はゆきくんのお姉ちゃんが苦手だったりする。私より一つ年上なのだけど、勉強とか進路に関してうるさい人だった。
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イルジオ(プロフ) - 読ませて頂きました！「イルジオの感想置き場」という小説に、感想を書かせて頂きました。見てくださると嬉しいです。それと、お気に入りと高評価をさせて頂きました！ (2020年6月22日 17時) (
レス) id: 40356dc556 (このIDを非表示/違反報告)
Aoi(プロフ) - あいく-Qさん» コメントありがとうございます…！これから学校の方が忙しくなってくるので、せめて週末にでも投稿出来たら良いなと思います…！ (2020年6月5日 15時) (レス) id: 1af304484f (このIDを非表示/違反報告)
あいく-Q - 続編おめでとうございます！これからも楽しみにしています♪ (2020年6月5日 11時) (レス) id: a3a0d25048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Aoi | 作成日時：2020年6月2日 21時
