・ ページ24
そして、ゲームも順調に進んでいき、あと残り二つになった。
「王様だーれだ！」
「あっ、俺だ！」
(…あの人、さっきも王様だったよね…)
自分の番号がさされませんように。
「じゃあ、六番と七番で、十秒間くらいキスしてもらおうかな。」
「おー！」
「誰々？六番と七番！」
紙をめくって確認すると…。
「あ…」
「ん？どうしたの、Aちゃん。」
「私…」
六番だ。こんな最悪なことって…。
七番がゆきくんなら良かったけれど、ゆきくんは興味なさげに飲み物を飲んでいるし、多分違うんだろう。
「私、六番…」
「俺、七番。まずいね〜、相手がいる人同士になっちゃったよ。しかも俺、結婚してるんだけど？」
「じゃあ、あの命令は無効で…」
「はぁ？ダメだよ！王様の命令は絶対だろ？お前嫁さんが近くにいるんだから、許可とってこいよ。」
(どんだけキスさせたいんだろう…)
内心呆れてしまう。というか、朱音の夫とキスするなんて、普通に考えて無理。
私にも、ゆきくんがいるし。
「アンタ何言ってんの？いくら何でも夫と友達がキスするの許すほど私は寛大じゃないわよ。」
「ほら、朱音もこう言ってるし。無効！」
「チッ…じゃあ、五番。」
え、私は強制？何なの、この人。
「あー…五番俺だわ。」
「遥輝？」
「でも俺も、相手いるんで。Aちゃんも好きな人の前で、俺なんかとキスしたくないでしょ。」
それは、もちろん。
コクっと頷くと、遥輝は満足気だ。
「というか、無理やり誰かとキスさせようなんて、バカげてる。そろそろ最後の王様と命令にしよう。」
「何だよ…。仕方ねーな。」
「じゃあ、Aちゃんと俺と、新郎さんは紙、入れよう。」
「そうだね。」
紙を紙袋の中に入れ、シャッフルし、再び適当なものを取り出す。
運がいいのか悪いのか、また六番だ。
「じゃあ、いくよ。王様だーれだ！」
「あ、私だ。」
白石さんが呑気な声をあげる。
彼女はチラリと私を見て、挑発的な笑みを浮かべた。
なんか、嫌な予感がするのは気のせいなのかな？
「じゃあ〜…命令っていうか、私がしたいことして良い？」
「良いんじゃね？王様なんだし。」
「白石、何する気だよー。」
白石さんはニヤリと微笑むと…、
「ゆきっ、」
「はっ！？お前っ…」
あろうことか、白石さんはゆきくんにキスをした。しかも、唇に…。
白石さんの大胆な行動に周囲はざわめいた。
「っ…ふざけんな！」
「照れてるの？初めてじゃないのに。」
「…今、それは関係ないだろっ！」
(…え？否定しないの？)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 104人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「QuizKnock」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
イルジオ(プロフ) - 読ませて頂きました！「イルジオの感想置き場」という小説に、感想を書かせて頂きました。見てくださると嬉しいです。それと、お気に入りと高評価をさせて頂きました！ (2020年6月22日 17時) (
レス) id: 40356dc556 (このIDを非表示/違反報告)
Aoi(プロフ) - あいく-Qさん» コメントありがとうございます…！これから学校の方が忙しくなってくるので、せめて週末にでも投稿出来たら良いなと思います…！ (2020年6月5日 15時) (レス) id: 1af304484f (このIDを非表示/違反報告)
あいく-Q - 続編おめでとうございます！これからも楽しみにしています♪ (2020年6月5日 11時) (レス) id: a3a0d25048 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Aoi | 作成日時：2020年6月2日 21時
