・ hys ページ18
今のAは、可愛いというか、綺麗すぎるから。
俺のAって印。
「はい。今日はAのこと、離さないよ。」
「…今日だけ？」
わざとなのか、何なのか…俺を上目遣いで見上げるその瞳は、完全に男を煽りに来てる。
…少しくらい、分からせてやるか。他の男にこんなことされちゃあ、困るし。
「A、あんま煽るなよ？その格好とその表情は色々とヤバいから。」
「あっ、煽ってなんか…」
「黙って。まだ駐車場だし、誰もいないし…良いよな。」
強引に彼女を自分の方に引き寄せ、唇を重ねる。…逃がさない。
「んっ…ゆきくっ…」
「もっと。Aだって嫌じゃないだろ？」
そう言って、返事を聞く前に再び唇を重ねる。今度はもっと深く。
Aは抵抗してこない。
されるがままになっているけれど、こっちからのキスには応えてくれてるし、嫌ってわけではないよな？
(けど…これ以上は、俺の理性がヤバい)
もっと、と欲張りになってしまう前にやめなければ。そっと唇を離した。
「…続きはまた、いずれ。そろそろ時間だし、行こう。」
「う、うん。」
「顔赤いけど、もしかして期待してた？」
「！」
「分かりやすいな。けど今日はさっきので我慢して。」
そう言って、手を繋ぐ。
彼女の、ドレスでは微妙に隠しきれてない部分に、自分がつけたキスマークがある。まぁ気付く人は気付くし、気付かない人は気付かない、それくらいの際どい位置。
あんまり堂々と目立たせるのも良くないだろうし。
「あ、林じゃん！うわ、彼女連れてる！リア充め。」
「久しぶりだな。うん、こいつ…俺のだから。手ぇ出すなよ？」
「ゆきくんっ…」
「今さら照れることないだろ。」
「もしかして上川先輩？めっちゃ綺麗ですね、先輩。」
「あ、ありがとう…。」
ちっ、バレたか。
というか、心做しかAを見る目が…他の女を見る目と違うのは気のせいか？
(あー、色々と気を付けないと足元すくわれるな。)
白石のことも、他のことも。
「A。もっとこっち。」
「はは、俺はお邪魔か。じゃあまたな、林。」
「うん。また。」
(やっぱ、いるよな)
ふと視線を周囲に向けたとき、やはり白石がいた。あっちは俺達に気づいてなさそうだけれど。
「A、向こう行こうか。」
「うん。ゆきくん、スーツ…似合うね。」
「何、俺に惚れ直した？」
「うん。…これ以上、ゆきくんのこと好きになりたくないな。」
「何だそれ。…Aはもっと、俺を好きになれば良いんだよ。」
俺のことしか考えられなくなるくらい。
もっともっと、俺を好きになれば良い。
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イルジオ(プロフ) - 読ませて頂きました！「イルジオの感想置き場」という小説に、感想を書かせて頂きました。見てくださると嬉しいです。それと、お気に入りと高評価をさせて頂きました！ (2020年6月22日 17時) (
レス) id: 40356dc556 (このIDを非表示/違反報告)
Aoi(プロフ) - あいく-Qさん» コメントありがとうございます…！これから学校の方が忙しくなってくるので、せめて週末にでも投稿出来たら良いなと思います…！ (2020年6月5日 15時) (レス) id: 1af304484f (このIDを非表示/違反報告)
あいく-Q - 続編おめでとうございます！これからも楽しみにしています♪ (2020年6月5日 11時) (レス) id: a3a0d25048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Aoi | 作成日時：2020年6月2日 21時
