episode 24 ページ26
「…そうだね。でも、ゆきくんもお酒弱そうだし、気を付けるんだよ？」
「Aさんみたいに、トラウマになるほど飲みはしないよ。」
私だってあの時、好きでなったわけじゃないんだけどね。
「じゃあ、私はそろそろ帰ります。皆さん、楽しんできてください。」
「あっ、待ってください、上川さん。送りますよ。もう暗いのに女性一人で歩いたら危険ですから。」
「良いんですか？…ありがとうございます。」
「ジャスコ。俺は上川さんを送ってからそこに行くから、お前ら先に行っときなよ。じゃあ…俺も、お先に失礼します。」
行こう、というように伊沢さんは私に目配せする。
…気のせいかもしれないけど、背中にゆきくんの視線を感じた。
「…お酒、弱いんですね、上川さん。」
「弱くはないと思うんですけどね。一回トラウマになると飲めなくなりますよ。伊沢さんにも体験してもらいたいです。」
「ははっ。いや、ご遠慮願うよ。」
「分かってます、冗談です。」
(…歩幅、合わせてくれてるんだ…)
少しゆっくりな歩調だから、疑問に思ったんだけど。…こういうさり気ない気遣いとか、優しさとか、伊沢さんって持ってるよね。
「何？俺に惚れてくれた？」
「えっ？あ、すみません、ジロジロ見て…。すごく女性の扱いに慣れてるなって。気遣いとか。」
「…誰にでも、こんな風に接してるわけじゃないですよ。上川さんだからです。」
ふっと真剣な顔付きになった伊沢さん。
「…好きです、上川さんのことが。初めて会った時から…もう一目惚れしてたから。」
好き？一目惚れ…？伊沢さんが、私に？
嘘だ、って思ったけど、伊沢さんの怖いくらいに真剣な瞳は、嘘じゃないと思い知らせる。
告白されたのなんて初めてな私は、どう対応すれば良いのか分からなかった。
「…ご、ごめんなさい。私は…」
「良いですよ。何も言わなくて。だって俺、上川さんが誰を好きかなんて、知った上で言ってるんですもん。…だけど、今日からは、俺のことも意識してくれませんか？」
…もし、私が…ゆきくんと幼馴染じゃなくて、伊沢さんと先に知り合ってたら…私は伊沢さんを、好きになっていたのだろうか。
そんなこと、考えるだけ無駄だけど…。
「…上川さん。あれ、行こう。」
「え？」
「夏祭り。夏の代名詞じゃない？」
「あぁ…確かにそうですね。」
「上川さん、俺に対して敬語とか使わなくて良いですよ。俺も、緊張すると敬語になっちゃうけど…さっきみたいに。」
確かに、言われてみれば…伊沢さん、告白あたりから敬語だったかも。
ていうか…本当、なんだ。
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あいく-Q - 更新量が凄い…！続きを見られて嬉しいですが、あまり無理をしないでください！>_< あと、番外編の鶴skさんがめっちゃくちゃ好きです(実は最推しなんです…)。 (2020年5月31日 14時) (
レス) id: a3a0d25048 (このIDを非表示/違反報告)
Aoi(プロフ) - 水渚桃華さん» いえいえ(-´∀`-)こちらこそ、読んでくれてありがとうございます(*^^*) (2020年5月26日 8時) (レス) id: 1af304484f (このIDを非表示/違反報告)
水渚桃華 - 読ませていただきました！ドキドキして、面白かったです！これから２人は、どうなるか、楽しみです。更新頑張ってくださいね！イベント参加有難うございます。 (2020年5月25日 21時) (レス) id: 3a85905bbd (このIDを非表示/違反報告)
Aoi(プロフ) - あいく-Qさん» コメントありがとうございます(*^^*)更新頻度は遅くなったり早くなったりすると思いますが…最後まで読んでいただけたら嬉しいです！ (2020年5月25日 21時) (レス) id: 1af304484f (このIDを非表示/違反報告)
あいく-Q - コメント失礼します。推しのジャスさんがメイン…という事で来ました！クールなジャスさんもまた良き…！今後の展開が楽しみです！更新、楽しみにしています！ (2020年5月25日 12時) (レス) id: a3a0d25048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Aoi | 作成日時：2020年5月24日 21時
