White Angel -haruki.N- ページ9
彼は友達。
ーーー
街がイルミネーションに着飾っていて、
ざわめきはきえない。
その陽気な空気に勇気が出せた。
『好き。』
って口に出した言葉は疲れて眠る遥輝に届いたかな?
私の一生懸命に伝えた想い伝わったかな?
これは幻なんだと思って欲しい。
勢いでした頬にしたキスも出来れば、
このまま朝になって忘れていて。
タクシーの中、肩に寄りかかった子供の様な寝顔。
それはまるで長い年月友達だったのに、
"ルール違反"って言ってるみたい。
先に降りる私に気付かずドアの向こうで夢を見る遥輝。
『遥輝、おやすみ。』
返事はないけど、
その寝顔は少し綻んでる様にすら見えてしまう。
タクシーを降りて、
コートのポケットから部屋の鍵を探れば小さな箱が入ってた。
その箱を開ければダイヤが散りばめられたSilverのring。
『ルール違反は遥輝じゃん。』
慌ててタクシーを拾い、急いで彼の家へと向かう。
案の定、お酒に酔いつぶれて千鳥足の遥輝を見つけ、
すぐさま遥輝の腕に肩を乗せて、遥輝の部屋の鍵を、
彼の服のポケットから探ろうとすれば不意打ちに、
キスをされた。
『な、何!?』
「不意打ちのキス。笑」
『もう!』
「A?ポケット見た?」
『見たよ!だから引き返して来た。』
「言っとくけど、返品不可やで?笑」
『違う!』
「違う?」
『は、遥輝が好きって言いに来た!』
「ふっ。タクシーん中でもう言うてたやん。笑」
『聞いてたの!?』
「聞こえてたわ。笑
ってか、俺もお前が好きやで。」
"友達"だった時に入ったことがある遥輝の部屋。
今日からは"恋人"の部屋へと変わる。
恋人として初めて過ごすXmas。
私の胸がいつも遥輝の帰る場所になる様に、
聖夜なる星に願いを込めて…
♡Merry Christmas♡
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作者名:haru | 作成日時:2020年12月22日 0時