SILVA -you- ページ34
いつまでも光り輝く
金色のままでいてね。
ーーー
「明日、何時に東京駅に着くん？」
『12時32分着！』
「分かった。」
『会うの久々やな？嬉しい？』
「え？」
『嬉しい？』
「え？笑」
『もう、いい。』
「あはは。嬉しいで。笑」
受話器越しから聞こえてる声は、
毛布にくるまって話してるせいだね。
電話じゃ素直になるのに、会うと素っ気なくなる勇人。
そのギャップにいつもヤラれちゃうんだ。
嫌なとこ含めて全部が大好きだよ、勇人。
なんて、少し緊張しながら夜明けを待つ。
一緒にいられる事だけ望んでいたのに、
満たされる程にちょっとした距離が2人を邪魔する。
駅前で勇人の姿を待つ間、ずっとLINEを通じて、
会話をしてくれる勇人。
ホンマの勇人は、よく周りの人達には遊び人だの何だのって、
言われたり、思われてるけど、ホンマは純粋で、優しくて、
マメに連絡くれたり、とても私を大切にしてくれる。
ねぇ、勇人？
私を迎えに来る時のトキメキ今もまだありますか？
雨上がりの午後、水溜まりに反射した七つの色は、
勇人みたいに輝いていて、私の心を明るく照らすよ。
「A？」
『あ、お疲れ。笑』
私を見つけて、私の名前を呼ぶ小さな声。
「疲れてへんし。笑」
と、真っ赤な顔をして、空へと目を逸らした。
そんな仕草がいつも私を夢中にさせる。
彼の一番好きなとこ。
普段、野球中継や、後輩、先輩には"俺様"的な、
オラオラ感を出してるけど、実は照れ屋な彼。
「笑うなや。」
『ごめん。笑』
「あー、めちゃ恥ずかしいんやけど、」
とか言いながら強く握りしめられた手のひらは、
少しだけ汗ばんでる様に感じた。
もしかして緊張してる？
さっきから私の頬は緩っみぱなしで、
またシワか増えちゃいそう。
『今日は合格。』と、繋がれた手を高く上げて、
彼に微笑むと、右手の手を口に当てて照れながら、
「好きやで。」と笑う彼。
じゃあ、私は最上級の言葉を伝えるよ。
勇人？
私も、
『愛してるで。』
えくぼの君… -ryoya.K-→←GOLD -hayato.S-
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作者名：haru | 作成日時：2020年12月22日 0時
