teddy bear (ページ31)

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weed ④ ページ31

ずっと彼を見てた、
飽きることなく…

ーーー

「何かあった?」

『ううん。』

顔色一つで段々と私と言う女を分かってくる様になった彼。

あの夜フラッと何も目的もなく歩いていた私。

この街でいつも変わりたいと思っていた私が、
変わらないで欲しいと願うモノを見つけた。

変わってく街を愛してる彼、
その中で自分が自分で在り続け様とする彼。
人の思いを大切にしてる彼。

野球している時は当たり前なんだけど、
真面目な顔で、時には悔しい顔をしたり、
納得してない顔を見せているけど、
基本は子供みたいに笑う。

まだ、"西川遥輝"と言う男が分かんない。
ただ、気になる。

彼の事を何も知らない私に、何も言わない彼。

『…あのさ、
最初に会った時どうして突き放した言い方したの?
私、そんなに嫌な奴だった?』

「自覚ないん?笑」

『…ない。』

「嫌な奴やとは思わへんかったで。
ちょっと食ってかかったけど、思わんかった。
けど、何でかほっとけへんかったお前の事。

あー、でも、ちょっと腹立ったわ。笑

今まで女に腹立つ事なんてなかったけど、
初めてお前に腹立った。

これからもお前にしか腹立たへんと思う。

周りにどんな女が寄ってこようが、どんな顔で、
どんな服着て、どんな事喋ったか、正直どーでもいい、

他の女なんて。」

…こんな事、そんな仏頂面で言わないでよ。

"好き"とか百万遍言われるより凄い告白を聞いた。

"運命"なんて言う柄じゃないけど、遥輝と私。
何か目に見えない不思議な糸に引っ張られながら来た気がする。

いろんな事が不安で、不安で、仕方ないけど、
私の中で何かが変わってく気がした。