恋の終わり -yu-ji.K- ページ27
愛してた、
誰よりも。
ーーー
「俺ら友達戻ろっか?」
一番、卑怯な言葉で悲しい言葉を投げつけた彼なのに、
まだ好きだなんて馬鹿な女。
「Aは俺がいなくても生きていけるっしょ?」
わざと他人と2人で出掛けても、叱らない侑司。
こんな事だったら優しくしておけば、
少しは侑司も苦しんだのにね？
『生きて行けるよ。当たり前じゃん。笑』
侑司が私より誰かを好きになって、
離れていく事がこんなにも、
悲しい事だなんて少しも気付かずに強がった。
どこまでも馬鹿な女。
悲しい顔をして、生きてる人に誰かが優しくする
傷付く事など知らない人程、悲しい顔を見せる。
人は誰でも、自分じゃないもう一つの顔を演じられる演技者。
「じゃあ、な。」
『じゃあ、ね。』
他に何も望んでいなかった。
たった一つの夢を見て歩いてきたのに、
通じる心もなくやっとの思いで芽生えた愛は、
空へと消えていった。
こういう時って男も女もないよね？
泣きたい時は泣けばいいよね？
立ち止まった時は絡みついた心の糸を解いて、
最後にはまたお腹を抱えて笑えたらいい。
悲しい恋などしたくないのに、
懲りずにまた愛を探す。
死ぬほど辛いと、口に出す人程、
悲しい恋に落ちる。
"もう期待はしない"と、"夢など見ない"と、
何度も誓ったのに一人は辛いと心が呟く。
私の恋はいつも終わりを迎える。
"恋の卒業証書"があるとすれば、
涙も枯れるぐらい何度も卒業してきた。
実際には、
見返してやれない情けなさは百も承知だけど、
"見返してやる"
そんなフレーズを何度も心に誓ってきた。
それは紛れもなく本音だもの。
そんな事でもしないと、
愛情の輪郭はみるみるぼやけてしまうから。
苛立つ事でしか、相手への想いを確かめられない。
"見返してやる"は、
不器用極まりない私から侑司へ贈る最後の、
"愛してる"
weed �� -haruki.N-→←笑顔 -haruki.N-.
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作者名：haru | 作成日時：2020年12月22日 0時
