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片恋 -haruki.N- ページ19

恋のはじめの一歩、
君は前を踏み出す?
それとも引き下がっちゃう?

ーーー

"恋への階段は素直になる事でしか上がれない"
って誰かが言ってた。

"素直な女は良い女"だと。

分かってんだよ、そんな事。
でも、出来ない。
"片想い"は楽して嬉しいけど、
その反面怖くてしょーがない。




「Aー!帰んのー?」

『ううん。図書室に行くー!』

「じゃあ、部活終わるまで図書室で待ってて!
帰り何か食って帰ろー!」


『分かったー!』




放課後のグラウンドで遥輝に呼び止められた。
彼はいつも背中に"光"を引き連れてる。
手を翳さなきゃ、顔が見れない程、私には眩しい人。




『野球楽しい?』

「いきなり何?楽しいで、何で?」

『いつも笑ってるから。笑』

「何やそれ、俺ただの変な奴やん。笑」

『変やん。笑』

「まーね。っておい。笑」




"ナゲット食う?"

"食う。"

"食べる、やろ?待ってて買ってくる。"

"…何か、待ってばっか、"

"何?"

"ううん。"




レジに向かう彼の姿を、
周りにいる女子達が熱い視線を送る。
そりゃそうか。
彼が眩しく映ってしまうのは、何も私だけじゃない。
外でも、学校でもそう。
"彼の事好きな人"は私一人だけじゃない。




「いつもの店員さんがポテトつけてくれた。笑」

『…良かったやん。』

「ん、うめぇ。食わへんの?」

『…いらん。』

「何で?腹痛いん?」

『痛ないわ。遥輝一人で全部食べれば?』




カッコ悪っ私。
勝手に嫉妬して遥輝に八つ当たりするなんて。




「変な奴。全部食うで?」

『ん。だから一人で食べたらえぇやん!』

「ふーん。」

『…何?』

「別に。ただ何か嬉しいなって思っただけ。笑」

『…嬉し、い?』




"さぁ?何でやろう?笑"

"私が聞いてるんやけど、"

"んー、何となく。笑"

"はぁ?"

"お前が俺の事好きって勝手に、"




「自惚れてもいっすか?笑」




あんなぁ?




『ずっーとな?』

「ん。」

『ずっと好きやった遥輝の事が。』

「やった?って、過去形?笑」

『現在進行形やー!笑』







踏み出す一歩。

それは大事な"勇気"

卒業 -hayato.S-→←大丈夫 -seiji.K-



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作者名:haru | 作成日時:2020年12月22日 0時

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