White Angel -shohei.O- ページ11
一生の宝物、
Last Letter
ーーー
雨に濡れながらポストを開けずに、
玄関先しばらく立ってた。
DMの間に懐かしい翔平の綺麗な文字が覗いていたから。
自然にお互いが離れていった。
翔平には翔平にやるべき事がある壮大な夢を掴む事と、
私には私なりにやるべき事がある。
そんな2人が出会い自然と恋に落ちていったけど、
あの頃はお互いが恋だけに夢中になれずに、
時が経っていったね?
それを覆したくて書いた訳じゃないけど、
あの頃の私を分かって欲しくて、
したためたあの手紙、読んでくれてたのね?
"ありがとう、
僕は誰よりもAが好きだったよ。
それは嘘じゃなかった。"
ねぇ、過去形になった、
その言葉が何よりの返事なのね?
"いつかメジャーに行きたい!"
そう言って、私に大きな夢を語ってくれたよね?
今も鮮明に覚えてるよ。
真剣な目つきで、そして"それをAは見ててね"と、
目じりを下げて笑った顔も覚えてる。
その夢叶えられて良かったね?
翔平の傍で見るって約束は、
叶えられそうにはないけど、ちゃんと見てるから。
勇敢に立ち向かう勇姿を日本と言う小さな街で見るから。
負けないでね。挫けないでね。
最後の1枚には、翔平らしくないサンタの衣装に身を纏った
翔平のポストカードが手紙と一緒に添えられていた。
翔平DearA
Merry Christmas!!!
翔平らしいメッセージ付き。
ねぇ、翔平?
どこかで偶然に翔平を見つけた時、
翔平が新しい人といても、今なら素直に幸せ祈れる。
ありがとう翔平。
これであなたとの日々に区切りがやっとつけられるよ。
人って不思議ね?
こんな紙切れが宝物になるなんて…
私こそ、
『Merry Christmas!翔平。』
またね -haruki.N-→←White Angel -shota.T-
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作者名:haru | 作成日時:2020年12月22日 0時