【アイドリッシュセブン】 【うたのプリンスさまっ】 TRIGGERのマネージャーは、元ST☆RISHのマネージャー…！？ Part2！！！

21話~5~ ページ12

そうこうしてるうちに膝上からは、規則正しい寝息が聞こえてきた。


「…あら、A寝ちゃったの？」


「…疲れてたんだろ。寝かせといてやれ。」


「Aちゃん…メガネ…。」


そっと龍がメガネを外すと、軽く身じろいだ。


「……ぅ…ん…。」


「はぁ…。」


おまけに僕のシャツを握りしめてる。

小さいAの手が。


「A…。」


左手はAの手を握って。

右手でご飯を食べた。


「Aちゃん、風邪引いちゃうよ。」


龍がそっと自分の上着をAに掛けてやると。

Aは、にへらっ…と笑って顔を埋めた。


「…まったく。
こいつ…俺らよりも歳いってんだろ。」


「楽の1個上だね。
僕とは…5つ離れてる。
龍と同い年だよ。」


「てことは…23か…。
…こう見てると、そう見えねぇな。」



そうつぶ呟いた時。

誰かの携帯が音を立てた。


「誰の？…僕のではないけど。」


「俺のでもないな…親父か？」


「私でもない。…十か？」


「俺のでもないですよ。」


「アタシのでもないわ！」



そうなると…Aのかな。


「…A、携帯鳴ってる。」


「……んん…。」


「…A！」


「……うるさぁ〜い…。」


「携帯、鳴ってる！」


「…んん…。」


もぞもぞしながら、Aは携帯に出た。


「…ふぁーい。
……あらー、おとやくーん…。
…え…？どーゆー…こと…？」


だんだんAの声が元に戻ってきてる。


「…ん…。
とりあえず、父さ…社長に聞いてみなさい…。
私からも話は通しておくわ。
…それで…春ちゃんは？
……そ、そう…。
…ごめんなさいね、音也くん。
今は…会社の慰安旅行に来てるのよ…。
…えぇ、そっちに戻ったら、すぐ行くわ。」


Aが…泣きそうな顔してる…。

多分、ST☆RISHかQUARTET NIGHTに関わることだと思う。


「…泣きそうにならないで、音也くん。
……えぇ、声からとても不安そうだわ。
大丈夫、社長にも社長の考えがあってのことよ。
……それとね。
1つ言っておくわ。」


一呼吸置いたA。

その目は…冷たかった。


「…私はもう、ST☆RISHのマネージャーじゃないのよ。
事務所も違う。
…いつまでも私に頼るのはお止しなさい。
私に頼ればなんとかなるって思うのは…早く捨ててしまいなさいな。」


そのままAは電話を切った。


「…酔いが冷めたわ…。
外で飲み直してくるわね。」


Aはそれだけ言うと。

部屋を出ていった。

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