【歌い手】【そらる】 そらるさんの彼女は、普通のOLさんでした！！ Part2！！

37話 ページ29

「……っ…ぁう…。」



そーさんが出ていった途端、涙が溢れ出てきた。


ポロポロと出てきて止まらない。



違うのに。


そーさんが嫌いになったわけじゃないのに。


嫌いじゃないよって否定できなかったことも、ここ数日ギクシャクしてたことも悲しい。辛い。



「…ひっく…っ…ぁぁっ…。」



もう、そーさんに捨てられちゃうかなぁ…。


嫌いって、言われちゃうかなぁ…？


なんて、想像したらまたぶわぁっと涙が溢れてきて止まらなかった。



今まで、一緒に笑いあったこととか。


一緒に映画見て、ボロボロ泣いたこととか。


そーさんが元気ない時に、励ましてたら私まで励まされたこととか。


一緒にしてきたこと、全部が思い出されてきてすごく悲しくて寂しくて。



ーー「1人で泣いてんの？」



ふわっと、そーさんの声がして身体があったかくなった。


それは、後ろからそーさんが私を抱きしめていたから。



「…そー…さん…？」


「泣くくらいなら、なんで言わないの？」


「っ…ひっく…だっ、て…。」



泣きすぎて声がうまく出ない。


それでも、伝えたい。



「ん？」


「そーさん、にっ…ぁうっ…。」


「よしよし。」



そーさんの大きな手が私の頭を優しく撫でる。


肩に回されたそーさんの腕をそっと掴んだ。

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