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『願わくは、聖父と聖子と聖霊とに、榮あらん事を。
初めにありし如く、今も世々に至るまで。アーメン。』
祈りの言葉を述べてロザリオを握り締める。
此の祈りの時間が父から唯一解放された時間だった。
教会の中で出会う人とのお喋りも中々楽しいものだった。
私はあの日の夜、教会で紫色の瞳の青年にあった。
その日は父が居なかったので、初めて夜の教会を訪れた。
「お隣、良いですか。」
そう言って隣に青年は座った。
『教会にはよく行くんですか？』
青年は祈りの言葉の一つも述べず、また、祈りもせずに唯キリスト像を眺めていた。
「いいえ。貴女はよく行くんですか？」
『ええ。』
熱心なんですね、と彼は笑った。
青年は相変わらず像を見詰める。
『貴方は…この町に住んでいるの？』
青年は首を横に振った。
「人を訪ねているんです。貴女もご存知だと思います。
アントンチェーホフ伯爵です。」
彼が口に出した人の名は、紛れも無く父の物だった。
『実はね。私、彼の…チェーホフ伯爵の娘なんです。』
青年は少し驚いていた。
私は家へ連れて行って上げたかったけど。私は父が留守なのを思い出した。
『父様は今日出張だわ。でも折角だから御案内しましょうか？』
じゃあお願いしますと彼は返した。
教会を出ると未だ太陽は強く照っていた。
此処の夜は日が沈まない。
私達は白夜の夜に教会で出会ったのです。
耽美的な出会いでした。
この先の運命と不釣り合いな程…
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呉 モヨ子 - chikazeさん» 格好良いっていうか、ドストに尽くす者同士ゴンチャロフさん可愛く見えてきます…笑 更新、頑張れるよう努力します。 (2018年3月11日 7時) (
レス) id: e69ac68703 (このIDを非表示/違反報告)
chikaze(プロフ) - ゴンチャロフさんンンンンン!! 地味に推しという事実。お互い更新頑張りましょう！ (2018年3月8日 21時) (レス) id: 16cd7bec21 (このIDを非表示/違反報告)
呉 モヨ子 - 無さん» はい、精進して参ります。 (2018年1月29日 7時) (レス) id: e69ac68703 (このIDを非表示/違反報告)
無 - いえいえ!作品も多いですし、忙しいこともあるでしょうから構いませんよ。更新ありがとうございます。 (2018年1月29日 0時) (レス) id: 61fbc426b8 (このIDを非表示/違反報告)
呉 モヨ子 - 無さん» 同志ですね！はい、更新頑張ります！本当にお待たせしてしますけど…応援有難う御座います！ (2018年1月27日 7時) (レス) id: e69ac68703 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：呉 モヨ子 | 作成日時：2017年8月1日 10時
