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「Aっ...!」
アーサーそう叫んで手を伸ばしたが
目の前には真っ白な天井が見えるだけだった。
右腕に繋がれたチューブが
冷たい点滴を流し込んでいる事に気がついた。
どっしりと体が重い。
ベッドに沈んでいる感覚だった。
薬品の香りが鼻を掠め
分厚いカーテンの隙間から微かな光が入り込む。
現実世界だった。
「…夢、だったのか」
時計の秒針音がやけに大きく聞こえる。
薄暗い病室を明るく彩るのは
唯一机に置かれた果物だけだろう。
艶めいた林檎は見事に真っ赤だった。
アーサーはなんとか頭を使ってみるが
上手く整理がつかない様子だ。
自分の腕を何気なく見てみれば
青白く、骨だけじゃないかと思うくらい細かった。
一体どれだけ自分は眠っていたのだろうか。
はたまた、これがまだ夢だったりして…。
呑気にそんな事を考えていたら
ドアの前に影ができた。
ガラガラ、と特徴的なドアが開く音が響いたと思ったら
懐かしい声が廊下であろう方まで響いた。
「アーサー...!起きたのかい!?」
「アーサーさん...!」
「うるせぇぞ…バカ…」
現実何だと 確信した。
*
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なつ子第2号@(*´ω`*)(プロフ) - ルーミラさん» コメント&祝電ありがとうございます(´;ω;`) わああああ涙する小説書けて幸せです(><) いえいえ!こちらこそご愛読ありがとうございました!!! (2018年5月13日 22時) (レス) id: 512c53c1af (このIDを非表示/違反報告)
ルーミラ(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても切なくて、集中して読んでいました!我慢していた涙が最後で出ちゃいましたw今回も素晴らしい作品をありがとうございました! (2018年5月13日 22時) (レス) id: d359785761 (このIDを非表示/違反報告)
なつ子(´∀`*)(プロフ) - 暴走少女@OIMさん» うわわわわああああコメントありがとうございます。゚(゚´Д`゚)゚。こんなにも更新遅くなってしまい申し訳ございません(泣)そしてこんな私の作品を読んで下さり、さらにコメントまで頂けるなんて幸せすぎます!! はい!テスト終わったら猛スピードで書きます(o^^o) (2018年2月5日 23時) (レス) id: 512c53c1af (このIDを非表示/違反報告)
暴走少女@OIM(プロフ) - 久しぶりの更新ご苦労様です!今日も楽しく読ませていただきました。これからも頑張って下さい!(^^*) (2018年2月4日 15時) (レス) id: c5b7e8e142 (このIDを非表示/違反報告)
なつ子(´∀`*)(プロフ) - 暴走少女@OIMさん» コメント、本当に本当にありがとうございますヽ(;▽;)ノ カナちゃんにキュンキュンできるように心がけたので嬉しいです!! (2017年9月8日 18時) (レス) id: 512c53c1af (このIDを非表示/違反報告)
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