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翌日・・・と言っても夢の中だから表現はよく分からないが


アーサーの思考は通常に戻っていた。



カウンターで寝落ちしていた彼の隣に彼女はいなかったが


代わりに上司が後ろに立っていた。




「アーサー、連絡だ。」




未だにぼんやりとしている視界に上司が映った。


煙草臭いコートを羽織った上司はゆっくりと告げた。




「Aを捕らえた。地下の牢にいる。」


「え・・・?」



「行動が怪しかっただろう?戦力にはならないし、危険だから取り締まりを厳しくしておいた。」




世話は頼んだぞと、その男は部屋を出て行ってしまった。



やっと頭が追いついた彼は何を思ったか


うっすらと笑みを浮かべるのだった。




「はじめからこうしてれば良かったんだな」




ふらつきながらもその場を立ち去り


彼女がいる地下へとむかった。



光が差し込まない闇の中


仲間が籠の前で見張りをしていた。


そこに彼女がいるのだ。



薄暗いランプは彼女の素足と


それに繋がる太い鎖を映し出した。


鮮やかなラピスラズリのドレスは取り去られ


薄汚いシャツと短パンだけの少女。



乱れていない髪の毛ときれいな肌から


暴れたそぶりはないと悟った。




『なんで、信じてくれなかったの』


「悪い。上司からの命令だ。」




絶望に満ちたような目でアーサーをにらめば


彼は悪意の無い笑みを浮かべる。



・・・自分が気持ち悪い・・・。



正直、どうしてこんな事を思ってしまうのかわからないが


今のAを見ると


素直に思ってしまうんだ。




「今証明できた。俺から逃げようとか、もう無理だもんな」




さびた檻は動きもせず音を立てた。




彼の喜びを祝福したかのように・・・。




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設定タグ:アーサー・カークランド , シリアス , ヘタリア   
作品ジャンル:恋愛
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なつ子第2号@(*´ω`*)(プロフ) - ルーミラさん» コメント&祝電ありがとうございます(´;ω;`) わああああ涙する小説書けて幸せです(><) いえいえ!こちらこそご愛読ありがとうございました!!! (2018年5月13日 22時) (レス) id: 512c53c1af (このIDを非表示/違反報告)
ルーミラ(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても切なくて、集中して読んでいました!我慢していた涙が最後で出ちゃいましたw今回も素晴らしい作品をありがとうございました! (2018年5月13日 22時) (レス) id: d359785761 (このIDを非表示/違反報告)
なつ子(´∀`*)(プロフ) - 暴走少女@OIMさん» うわわわわああああコメントありがとうございます。゚(゚´Д`゚)゚。こんなにも更新遅くなってしまい申し訳ございません(泣)そしてこんな私の作品を読んで下さり、さらにコメントまで頂けるなんて幸せすぎます!! はい!テスト終わったら猛スピードで書きます(o^^o) (2018年2月5日 23時) (レス) id: 512c53c1af (このIDを非表示/違反報告)
暴走少女@OIM(プロフ) - 久しぶりの更新ご苦労様です!今日も楽しく読ませていただきました。これからも頑張って下さい!(^^*) (2018年2月4日 15時) (レス) id: c5b7e8e142 (このIDを非表示/違反報告)
なつ子(´∀`*)(プロフ) - 暴走少女@OIMさん» コメント、本当に本当にありがとうございますヽ(;▽;)ノ カナちゃんにキュンキュンできるように心がけたので嬉しいです!! (2017年9月8日 18時) (レス) id: 512c53c1af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつ子さん x他1人 | 作者ホームページ:☆★☆★  
作成日時:2017年3月11日 17時

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