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『何しにきたの・・・アルフレッド』
「HAHAHA☆そんなに警戒しなくたって良いんだぞ」
『アーサーの守備軍を乗り越えてきたアルフレッドに、警戒心を持たない方がおかしいと思うのだけれど?』
「まぁ、おかしいか。ただ、本当に君に話をしにきただけなんだ。」
Aの家にアルフレッドが押しかけてきた。
アーサーはマシューの家で作戦会議。
どんな技を使ったのかは不明だが、守備軍は突破されている。
確実に彼女と二人っきりで話す機会を狙っていたのだろう。
不思議と外は静かで
子供の声も聞こえない。
アルフレッドの軍の威力だと今頃騒ぎになっているはずなのに、だ。
何気ない日常を送ろうとお菓子作りをしていたAは完全無防備。
アルフレッドは彼女より年下だが、力は彼女の何十倍もあるのだ。
かつて姉弟と関係を築いていた彼に目を光らせるのは仕方がないことだ。
『話って、なんの事かしら』
「簡単なことだよ」
アルフレッドは微かにほほえんだ。
「君も独立しないかい?」
ドクリとAの鼓動が響いた。
マシューにもこの言葉を掛けていたと知っているAだが
いざ自分に直接問われると答えが出せなくなってしまった。
自分はきっとアーサーに必要とされていないのだと
本当は自分らしさを生かして生きて生きたいのだと
彼に縛られる生活ばかりはたいくつだと
本当は心の隅で思っていた。
でもアーサーに逆らえる力が無かったし
勇気も無かったから、結局あきらめるしかなかったのだ。
けど今はどうだろうか?
アルフレッド側につけば、願いは叶うかもしれない。
重たい束縛から解放されるかもしれない。
今、アルフレッドの手を取れば
自分は自由を手に入れることが_______
『ごめん、お断りするわ・・・。』
「な、なんでだい!?君だって税金は無駄に取られるし制限はつくしで大変だろう?もうアーサーの子供じゃないんだぞ?君だって自由に__」
『違う・・・。』
「・・・・・・え・・・?」
震えた声でアルフレッドの言葉を遮った。
予想していなかった応えに戸惑いを隠せないでいる彼に
彼女は小さな声で言ったのだ。
『彼は私をどう思っているのか分からないけど・・・。私はアーサーが必要なの』
彼女の覚悟を思い知ったとともに
アルフレッドは彼女の気持ちを悟った。
「何か作戦があるのかい?」
*
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なつ子第2号@(*´ω`*)(プロフ) - ルーミラさん» コメント&祝電ありがとうございます(´;ω;`) わああああ涙する小説書けて幸せです(><) いえいえ!こちらこそご愛読ありがとうございました!!! (2018年5月13日 22時) (レス) id: 512c53c1af (このIDを非表示/違反報告)
ルーミラ(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても切なくて、集中して読んでいました!我慢していた涙が最後で出ちゃいましたw今回も素晴らしい作品をありがとうございました! (2018年5月13日 22時) (レス) id: d359785761 (このIDを非表示/違反報告)
なつ子(´∀`*)(プロフ) - 暴走少女@OIMさん» うわわわわああああコメントありがとうございます。゚(゚´Д`゚)゚。こんなにも更新遅くなってしまい申し訳ございません(泣)そしてこんな私の作品を読んで下さり、さらにコメントまで頂けるなんて幸せすぎます!! はい!テスト終わったら猛スピードで書きます(o^^o) (2018年2月5日 23時) (レス) id: 512c53c1af (このIDを非表示/違反報告)
暴走少女@OIM(プロフ) - 久しぶりの更新ご苦労様です!今日も楽しく読ませていただきました。これからも頑張って下さい!(^^*) (2018年2月4日 15時) (レス) id: c5b7e8e142 (このIDを非表示/違反報告)
なつ子(´∀`*)(プロフ) - 暴走少女@OIMさん» コメント、本当に本当にありがとうございますヽ(;▽;)ノ カナちゃんにキュンキュンできるように心がけたので嬉しいです!! (2017年9月8日 18時) (レス) id: 512c53c1af (このIDを非表示/違反報告)
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