episode14 ページ15
.
｢え、……アーサーは休み…?｣
次の日の放課後
意を決して直接アーサーを呼び出そうと思ったが、まさかの風邪で休んでいたとは。
彼のクラスの人曰く、朝は一旦学校に来たらしいがお昼になる前には早退したらしい。
緊張がプツリと切れたのか、どっと疲れを感じる。
よりによって決意した日に風邪ひいちゃうとか…どんだけ私を振り回す気なんだろうか。
彼の体調が良くなってからでも良いのだから、焦らないでいこう。
アーサーにLINEで｢大丈夫?｣と聞こうとしたが、教室に押しかけたのがバレてしまうのは嫌だったので直ぐに消した。
電池も残り少ないし、電源も切っておこう。
お昼に告白の必勝法とか調べまくったせいで残り5%だ。
今日は一緒に帰れる友達も居ないし、連絡取れないし、一人で帰るか。
気がつけば外は夕暮れ。
街灯が少しずつ灯る中、重い足取りで家に帰る。
本当は今頃、ケリをつけてスッキリした気持ちで帰っていたはずなのに。
午前中ずっとソワソワしていたあの時間はなんだったんだか。
｢いや、でも……風邪はしょうがないよね…………｣
好きな人のお見舞いに行くお話はよくあるけど、普通病人からしたら静かに寝かせて欲しいものだからね。
大人しく家に帰ろう。
流石に迷惑かけるような事はしたくないし。
｢って……え"っ、、…アーサー…?｣
｢あッ、A、その、えぇっと、｣
｢な、なんで、アンタが私の家に、、｣
ガチャりと玄関を開けると不思議な事に早退したはずのアーサーがいるではないか。
風邪のはず、と言うかなぜ私の家に…。
｢ご、誤解するな!ちゃんとお前の親に許可をもらってだな、決して不法侵入だとかでは…｣
｢いや、そこ別に疑ってる訳じゃなくて!な、何しに来たのって事で……｣
｢あ、あぁ…お前に用事があったんだが電話に出なかったから…。この時間なら流石に帰ってきてると思って……｣
｢そう……えっと、用事ってのは…｣
私だってアンタに用事があったのだけど…。
と言うか風邪は大丈夫なのだろうか。
それにわざわざ家に来てまでの用事って何……。
｢あー……ちょっと公園に移っても良いか?｣
｢え……?｣
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なつ子(´∀`*)(プロフ) - ミルキーベイベさん» わあああコメントありがとうございます!!!(大号泣)とても久しぶりに書き出したので心配でしたが、めちゃくちゃ面白いと言っていただけるなんて…!本当に嬉しいです! 今後どうなるでしょうかね…(*´艸`) はい!はりきって更新します!!お楽しみに(^^*) (2020年5月29日 19時) (
レス) id: 6d636b956f (このIDを非表示/違反報告)
ミルキーベイベ(プロフ) - めちゃめちゃ、面白いですね！！今後の展開が気になります！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月26日 18時) (レス) id: 4df99fbe25 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
