【学ヘタ】掲示物がおかしいよ、新聞部【ギャグ】

09　使用理由 ページ10

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顎を押さえてしゃがみこむアメリカを


軽く見下ろしてやるA。


足下にはガラスや壁の破片が飛び散っている。


幸い、この広く長い廊下を歩いているのは彼女だけだったらしく



一部始終を見たものはアメリカとAだけだった。



Aは売店へ向かってはや歩きをした。




「ちょっとちょっと、待ってくれよA!!」


『無理、拒否、却下』




ガツガツと足を進めるA。


アメリカを置き去りにしようとしたのは


誰かがこの場所に来そうだったからだ。


あんだけ衝撃音が走ったのだ。


生徒会長がとんでくるに違いない。


自分は関係ないのに疑われるのはごめんだと


Aは足を速める。



アメリカはむくりと立ち上がり


一生懸命彼女の後を追った。




「待ってくれよAっ!」


『あんたを待つ理由がないから待たない』



「さっきのは悪かったて!ただお腹空いててお金貸してもらおうと思ってさ…!」


『じゃああの襲撃は脅しか…』


「あー…うん、…それに関してはNoとは言えないね…」



『絶対貸さない』


「た、頼むよA!頼れるのは君だけなんだ!!」




彼女の腕に抱きついて


ずるずると引かれるアメリカ。


ずるずるとアメリカを引きずるA。



「頼れるヤツなら私以外にも居るだろ」と思い


頭の中で知り合いの顔を浮かばせる。



ポッと出てくるのはイギリス。


彼はブラコンなんだ。


文句を言いつつ貸してくれるだろうよ。


次に日本。


反対意見を認めないアメリカなら


日本に頼むくらいのこと朝飯前だろうに。


次にフランスとスペイン。


お金は無理だな、あの二人からは。


代わりにフルコースかトマトくれるだろう。




『……私以外でもいい気がするんだけど』


「そんなことないぞ!君だけが頼りなんだってば!これは本当だぞ!」



『野良犬に餌やったらダメって掲示板にあるからな〜』


「俺は野良犬じゃないって!?頼むよAっ、本当に君だけなんだ!パブり過ぎて二日酔いでほぼ瀕死状態のぶっとい眉毛に誓うからさ!!」


『いや、眉毛に誓われても…』



彼を引きずっていた彼女は深いため息をつき


仕方ない、と呟いた。





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