【学ヘタ】掲示物がおかしいよ、新聞部【ギャグ】

35　バレンタイン ページ36

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『あ、暑いから離れてよっ!』


「んなっ!?お前一人でやったら失敗するだろうが!」



『これぐらいしないわよ!』


「いいや、信用できねぇゼ。Aがメレンゲ作ったら全部飛び散るぜ?」



『良いから離して、暑い!』



「おい!暴れるから溢れちまったじゃねぇか!」



『ムッ、離してくれないアンタが悪い!』




ガトーショコラを作ろうと


卵白を泡立て器で混ぜるのだが



どうやらもめているようだ。


プロイセンはAの後ろにまわり


ボウルを押さえて、彼女が持つ泡立て器を回す。



密着しているせいか


汗がたらりと彼の首筋を伝う。



彼女も暑苦しいのか


プロイセンに離れるように言う。


しかし、Aに任せきれないとプロイセンは言い張るのだ。



袖を捲り、鍛えた腕を露出させるプロイセンはどこかセクシーで


Aは変に意識してしまうのだ。




「よし、こんなもんだろ。んじゃ後はチョコレートと混ぜて焼くだけだな」


『さすがにこれくらい私だけでもできるわ。離れててよ』



「はいはい、わかったわかった」




名残惜しそうに離れた彼に下心があったのかなかったのか…。


横目で見つめるが読み取れなかったので


すぐに作業に戻った。




『(えっと、半分ずつ入れて混ぜて…これをレンジに…)』



「ちょっ!?何やって…!?」


『…え?』





彼女が容器をレンジに運ぶ時だった。


彼女の肘が湯煎用の鍋に当たってしまい


テーブルから滑り落ちていく。





「あっぶねぇ…」


『あ、あっと…ご、ごめん…』




すかさずプロイセンが彼女を引き寄せ


怪我は免れたが、彼女は羞恥で赤面した。




「さすが俺様、瞬発力が神がかってるぜ!」


『う、うん、ありがと…』


「あ、チョコは無事か!?」


『だ、大丈夫…』




再び密着した時の心臓が煩かったのはきっと気のせいだ。




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