【学ヘタ】掲示物がおかしいよ、新聞部【ギャグ】

31　ハロウィ〜ン ページ32

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なんで食べちゃいけないの?


と、彼に顔を向けるイタリアとA。


イタリアは「Aに食べてほしくて頑張ったのに…」と落ち込んでいる。



Aが首をかしげて見せると


アメリカはどう説明しようか困っているようだ。



…一時の沈黙。



悪魔のしっぽが揺れて可愛いな…


って、なに考えてんだ私は!?


と、一人自問自答する彼女に


アメリカは肩に手を置いた。




「えっと、食べちゃいけない理由なんだけどさ」




こんなにたくさんの種類が有るのに


俺と同じやつを食べたらもったいないと思ってね。


どうせ俺と同じやつ食べるなら…




「俺とシェアして食べた方が、俺ももう一種類食べれるだろ?」



そう言って彼は看板を指さした。


確かに、このイタリア店の看板には


「お一人様一個まで」と書き込まれている。




『確かに、半分に分けたら二種類食べれるか…』


「ね!ナイスアイディアだと思わないかい?」



『今回は賛成してあげるわ。…い、言っとくけどっ、アンタの為とかじゃないからね!』


「あー…うん、わかったわかった」




軽く彼女のツンデレをスルーしてケーキを選ぶ彼。


彼女がイギリスと似ている所はなにか気に入らないようだ。




アメリカは半分残していたカップケーキを彼女に渡した。




「もう一個は俺が食べてるから、先にこっち食べてくれないかい?」


『…わかった。いただきまーす』




先程アメリカがかぶりついたケーキを口に運ぶ。


昔から一緒にいたから、別に意識する必要もない。



しかし、気にするやつもいる…。




「待って待ってまってぇぇっ!」


『ちょっと、今度はなによ!お腹空いてるんだけど!』


「お願いだから待って!アメリカの食べかけなんて食べないでぇぇえっ」




そう、“やつ”とはイタリアのこと。


イタリアが勢いよく店の机から身を乗り出して


Aの腰にしがみついた。




「お願いだから食べないでぇえっ」


「なんだい君!半分ずつだからもう一個選んだって良いじゃないか!!」



「そう言う事じゃなくってぇぇえっ!!」



『……お腹空いてるんだけど…』




イタリアは「俺の案も聞いて!」と泣き出した。


仕方なく彼女はケーキを手放す。


あのイタリアがちゃんと自分の意見を持ったんだ。


少しくらい優しくしてあげよう。




「えっとね、俺の案なんだけどね…」




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