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煉獄side





稽古場へ入ると、火宮が使用する竹刀を選びながら俺に尋ねてきた。

…少し悲しいが、門下生が居なくなってしまったため、余るほど道具が残っている。






『煉獄先生は、いつもここで練習なさっているんですか?』

「ああ!そうだ!!仕事が無いときは大抵ここでずっと鍛錬している!」

『へぇ…!だからあんなに強かったんですね…!!』



火宮も強かったぞ!と言うと
彼女は少し頬を赤らめて照れているようだった。







『お!』



「む?」







丁寧に1本1本竹刀を悩んでいた火宮が、

ひとつ、手に取って言った。




『これ、良いですね。』









彼女が手に取ったのは

屋敷にある竹刀の中で、一、二を争うほど古いものだった。



その竹刀は特別で、通常よりも太く、重みがある。


他の門下生が来た時は、皆口を揃えて
これだけは嫌だと苦笑いをしていたものだが…





『ほら、どうですか?個人的にピッタリです!』



彼女は構え、竹刀をふるった。






軽やかに風を切る音が聞こえた瞬間、
俺の耳に、誰かの声が流れ込んできた。







“ほら、どうですか?この竹刀、特注で作って貰ったんですよ!


私、女だから、他の隊士と同じじゃあどうしても筋力が足らないので…
だからと言って鍛錬の時間をこれ以上増やすことも出来ないし…

その時思いついたんです!そもそも使っている竹刀を変えれば良いんだって!どうですか!私にしては名案なのでは…!


…なんで笑うんですか!私、結構真面目に考えたんですよ?!______”






…今の声は、なんだ。



また、あの不可解な夢の現象の派生か…?







否、待て、今の声、何処かで………。









『…煉獄、先生?』

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ひなた(プロフ) - コメント失礼します。語彙力がすごい上にとても話が面白いのでこの作品推しますよ!この作品大好きです。 (2023年1月10日 15時) (レス) @page9 id: 766649bc8e (このIDを非表示/違反報告)
靈菜(プロフ) - コメント失礼します!ほぼ毎日読ませて頂いてます!話の構成がとても上手ですごく憧れてます!どのような感じで考えているのか、良ければぜひ教えて下さい! (2021年10月2日 22時) (レス) @page2 id: b6a4af0785 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ひかるさん» 合掌…!!?こちらこそ朝早く読んでくださって本当に嬉しいです!ありがとうございます! (2020年11月29日 8時) (レス) id: 55e2874e26 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - 朝から震えが止まりません・・・!更新ありがとうございます!(合掌) (2020年11月29日 8時) (レス) id: e49f586e8e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆず@yuzuさん» そんな、感情移入してくださっていたなんて…光栄です…(泣)はい!更新頑張らせていただきます!これからもぜひよろしくお願いいたします! (2020年11月28日 13時) (レス) id: 55e2874e26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わらび餅 | 作成日時:2020年11月15日 9時

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