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Aside




炭「俺、…否、俺達、また今世でAさんに会えたら必ず幸せになって貰う手助けをしようと決めていたんです!!

あの時、あの、俺が、鬼にされていたとき、Aさんがいなければ、禰豆子も、カナヲも、俺が殺してしまっていました。

…だから」


禰「…だから!!私もうAさんが煉獄さんのこと好きなの諦めて欲しく無いんです!!!」


二人のきらきらした眼差しが
私のもとに降りかかる。


そんな二人に私は目線を合わせ、優しく語りかけた。






『でもね、禰豆子ちゃん、炭治郎君。
私は今でも充分幸せだから、大丈夫だよ。

昔と違って彼は今生きているし、生徒としてだけれど、傍に居れてる。

こんな広い世界で、また君達に会えて、想い人の顔をもう一度見ることが出来て、私すっごく幸せだよ。



…これ以上の幸せは、もう、お腹いっぱいかな?』






もうすっかり暗くなった空をバックに
私は二人を抱きしめた。





『…それに炭治郎君、あの時、カナヲちゃんや禰豆子ちゃんを傷つけたのは炭治郎君じゃなくて、
貴方に寄生した鬼舞辻無惨の細胞だから。
そんなに気に病むことないんだからね』







そう言って、二人の頭をポンポンと撫でると、
二人はまた涙を浮かべてしまった。






炭「…でも、俺、Aさんが幸せになれるよう、っ、がんばりまずがらっ、」

禰「Aさんの、恋が、っ、叶うまで、ずっと手伝いまずがらね!!」




『もう〜、!泣き虫の癖に頭が固いのは全く変わらないね!もう幸せなんだから大丈夫だって言ってるのに!!




…でも、私の事こんなに覚えててくれたんだもんね。嬉しいな。ありがとう。』







私はもう一度ぎゅっと力を込めて抱きしめ、
少し経ってから、ゆっくりと身体を離した。





『もう、すっかり暗くなっちゃったね。

二人とも、お母さんが心配するからそろそろ帰ろうか。』

「「はいっ、!」」









止まらない涙を必死で拭う二人の背中を押しながら、

香ばしいパンの香りのするあの場所へ、
私達はゆっくりと歩き始めた。

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ひなた(プロフ) - コメント失礼します。語彙力がすごい上にとても話が面白いのでこの作品推しますよ!この作品大好きです。 (2023年1月10日 15時) (レス) @page9 id: 766649bc8e (このIDを非表示/違反報告)
靈菜(プロフ) - コメント失礼します!ほぼ毎日読ませて頂いてます!話の構成がとても上手ですごく憧れてます!どのような感じで考えているのか、良ければぜひ教えて下さい! (2021年10月2日 22時) (レス) @page2 id: b6a4af0785 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ひかるさん» 合掌…!!?こちらこそ朝早く読んでくださって本当に嬉しいです!ありがとうございます! (2020年11月29日 8時) (レス) id: 55e2874e26 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - 朝から震えが止まりません・・・!更新ありがとうございます!(合掌) (2020年11月29日 8時) (レス) id: e49f586e8e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆず@yuzuさん» そんな、感情移入してくださっていたなんて…光栄です…(泣)はい!更新頑張らせていただきます!これからもぜひよろしくお願いいたします! (2020年11月28日 13時) (レス) id: 55e2874e26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わらび餅 | 作成日時:2020年11月15日 9時

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