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カーテンの隙間から月明かりが差し込む
ベッドの上では動く影が2人
私たちは体だけの関係
その先に行くことは決してない
_______________
バイトからの帰り道。何も見えない闇にカツカツとヒールの音だけが鳴り響く。
ピコン
手のひらで持っていたスマホが音を立てて光る
凛今何してる
糸師 凛からだった。
私は彼と体だけの関係をズルズルと引きづっている。
まぁ私は今彼氏持ちでないから別に悪いことでは無い
A仕事帰り
ピコン
凛お前の家行っていいか
既読早すぎでしょ!要件は分かってる。彼がこう聞く時はいつもそうだから。
Aいいよ
結局私はいつも彼に甘くなってしまう。関係を許してしまう。
エレベーターに入りボタンを押す
彼はきっともう私の家の中にいる。
え?さっき連絡したばかりなのに早くないかって?
だって_______________
彼は私の隣の家に住んでいるから
ガチャ
玄関に入り手を洗い明かりのついている扉を開ける
『ただいま』
「お。おかえり」
そこには我が物顔でソファに座り酒を片手におつまみを食っている糸師 凛がいた。
『もうさー!ここあんたの家じゃないんだケド?』
「あ?9割型俺の家みてぇなもんだろ」
『ジャイアンすぎて辛い』
「うるせぇ」
そう言ってフッと鼻で笑い隣をぽすぽすと叩く。
きっと隣に来いってことだ。
私は大人しく隣に座って彼の差し出す酒を飲む
1時間半ほど駄べりながら酒を進めていると彼はとろんとした目で私を見つめた。そして私の手に自分の手を重ねる。
「(あぁ……)」
これが私たちの合図。ゆっくりと口を重ねながら段々と深く口付けをする。気持ちよくて頭がふわふわする。いつの間にか脱がされた衣服を見ながら私に口付けをする彼をちらりと盗み見する。
「……何見てんだよA」
『いや別に?かわいいなーって』
酒のせいか顔をほんのりと赤くした彼はとても可愛いだけでは済まない。色気がただ漏れで平常を装うので私は精一杯だ。
「……」
彼は無言で急に激しくしてくる。
「…んっ」
いつの間にか移動したベッドで彼と揺れながら優越感を得る。
別に私は問題ない。
ただ_______________彼に彼女がいるだけだ。
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作者名:macaron | 作成日時:2023年4月2日 21時