マイペース王子様に振り回されてます。*HSJ*

番外編 リクエスト~ドロップさん~ ページ15

※本編とは季節や仲の良さなどなど色々違います。本編と切り離して番外編という感じで読んで下さい(^^)
まだ1つ前を見ていない方は先に1つ前を見ることをオススメします♡


ー伊野尾sideー

今日は久しぶりのブックデー♪
たまーに教室で読むとまた面白いんだよなー
なんて本を開いて読み始める…


でもすぐに気になってしまった。
俺の大事なお姫様が山ちゃんと話してる。

まぁ、(人1)は物じゃないからな。
彼氏でも彼女の行動を制限するのは良くないよな。

と自分に言い聞かせて途中で止めた本をまた開く。

………でも1度気になりだすと止まらない。
(人1)の笑顔が見れている山ちゃんについ嫉妬してしまう。


あ！俺も混ざれば良いんだ！
ブックデーはまた今度♪


本を閉じて愛しいお姫様と山ちゃんの元へ向かう。



足を進める度、愛しいお姫様に距離が近づいてついついにやけてしまう。

でも(人1)の一言を聞いた瞬間、足が止まった。

「だーいすき！」

………は？
山ちゃんの事が好きって事？

好きな人の事だとこんなに冷静に考えられなくなるんだってくらい俺は悪い方向に勝手に考えて、

「そ、そうか…きゃっ！」

その後の山ちゃんの声なんか耳に届かず、(人1)の腕を掴み抱き寄せていた。

「慧くん…？」

控えめな声と俺を見上げたその瞳も、体も、心も、もう山ちゃんの方を向いてるのかと考えたら苦しくなって

『きて。』

といいながら腕を引っ張り、近くの空き教室まで足を早めた。





ガラガラガラッ






「慧くんっ、勝手に入っていいの！？」

『(人1)はさ…』

「へっ？」

『(人1)はさ…山ちゃんが好きになったの？』

「何言ってるの…慧くん…？」

『山ちゃんの方がかっこいいし優しいし当たり前だよな…』

いつかこうなるのかなってずっと不安だった。
でも(人1)の笑顔見たら、あぁ大丈夫だって勝手に安心して…。俺、バカすぎだろ…。

(人1)ごめん。最後に悪あがきさせて…


『でも…』

愛しいお姫様の白くて折れそうなくらい細い腕を引き寄せて…抱きしめて…

『俺は、(人1)の事、ずっと好きだから…』

自分で言って気持ち悪いなぁと実感。
でも君は戸惑った声で

「私も、慧くんの事が好きだよ？」

なんて言った。

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