146 - 高3 ページ7
.
紗奈「風紀委員！あれは校則違反じゃないんですか！！」
実は年度始めの委員会決めじゃんけんで負けて、今年は風紀委員をやっている私。
さっきの受験話のせいで不機嫌だった紗奈は大ちゃんに…というより私に八つ当たりをしてきた。
慧「紗奈様…校則ちゃんと分かってます〜？」
頬杖ついて呆れ顔の慧くん。紗奈は頬を膨らましてツンとしている。
慧「あれじゃ厳重注意にすらならないのよ。見てみたいよ、違反して退学処分になるやつ」
スリルあるからやってみたいわ〜、なんて慧くんが冗談言ったら、顔が真っ赤になった紗奈。
私も風紀委員になるまで知らなかった。
違反になる基準や取締りの厳しさは学校によるけどうちの高校の場合、男女が2人で仲良くしていたり、交際しているくらいなら何も言われない。
校内でハグやキスをしている所を先生や風紀委員に確認されると“厳重注意”になる。
…
今年のバレンタインの出来事を思い出して、顔から火が出そうになった。
あの時…先生達に見つからなくてほんとに良かった…。
ちなみにあり得ないけど、万が一ハグ以上の…いわゆる大人の行為が確認されれば“退学処分”になる。
もちろん校内でそんなことする人はいない。
朝の挨拶運動が中心のこの委員会は平和だ。
「よし、ごちそうさまでした〜」
食べ終えたお弁当を片付けて、廊下の窓から中庭を覗いてみた。
昇降口からゆっくり校門の方へ歩いていく大ちゃんと遥香ちゃんがいた。
歩きながらスマホばっかり見ている大ちゃんの腕を揺さぶる遥香ちゃん。
スマホから彼女の方に顔を向けて、おでこに人差し指を当てて思いっきり突いたのが見えた。
遥香ちゃんはそれすらも嬉しいみたいでまた腕にひっついて話しかけている。
侑李「新井さんも懲りないね〜…」
「わっ！」
真横でちーちゃんの声がしたから、持っていたスマホを落としてしまった。
侑李「早めに押さえときなよ、夏休みの予定。なんか…あの子に先取りされそうだから」
そう……高校最後の夏だ。
去年のこの時期はちーちゃんと付き合っていた私。まぁ見せかけだったんだけど…。
好きでいちゃダメって言われても…
大ちゃん…
“幼馴染”として一夏の思い出を作るんなら……いいよね？
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 226人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もちもち
| 作成日時：2019年8月19日 20時
