143 - 高2 Valentine ページ4
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放課後、男子3人は女子に囲まれて帰れなさそう。
部活遅れても知らないよ…なんてちょっと嫉妬した。
紗奈も部活でいないし1人で帰ることにした。
暇だからロッカーの中でも整理するか…。
持ち帰らない教科書を鞄から出したら一緒に出てきた…大ちゃんに用意したチョコ。
捨てるのは嫌だし…家で1人で食べるのも嫌…。
ここで食べて捨てちゃおう。その場で雑に開けて食べた。
こういう時にタイミング悪くやってくるんだよね…
大貴「A、いた〜!!ねぇ、俺のチョコは?」
さっきまで女子に囲まれていた大ちゃん。
大量のチョコが入った袋と部活道具でかさばっている荷物をドサッと床に置き私を指差した。
大貴「あれ?…あ!それ俺のでしょ?!」
「もおぜーんぶ食べひゃったもん!」
可愛い包装紙と空っぽの箱を見せて、口にチョコを詰め込んだ私。
大貴「えーちょうだいよ!」
明らかに無いのに子供みたいに駄々をこねている。
そんな姿が可愛いな、なんてドキドキしてる自分はたぶんバカだ。
「もうないよ〜!」
残念でした! って。
意地悪したはずだったのに…
大貴「まだあんだろ? ……ここに、」
悪戯を思い付いたかのように、ニヤリと口角を上げて、急にトーンダウンする声。
ん? ハロウィンの時に似たようなことが…
そう思った時には遅かった…
近付いてきた大ちゃんとロッカーの間に身体が挟まる。
顔を少し傾けて深く唇を重ねられた。
「んんっ!!、んぅっ…、」
閉じている唇をそっと舌でなぞられると、何故か反射的に開いてしまいそれを受け入れてしまった。
舌を絡めてきたり、歯をなぞられたりして、口の中に残っていたチョコが溶けて薄まっていく。
くちゅ…ぴちゃ…
粘着質な水音が口から漏れる。
ま…待って…ここ学校だよ…
しかも放課後のロッカーなんて…いつ誰が来てもおかしくない。
でも……
ダメだ……そんなことはもうどうでもいい……頭がおかしくなっていく
嫌なら突き飛ばせばいいだけなのに。
まるで止めないで欲しいみたいじゃん…
大ちゃんの服の裾を握った。
唇を食べるようにパクっとキスされたのを最後に、ゆっくりと顔を離した。
大貴「ふふっ…今までもらったチョコで1番美味しかったわ。…ごちそうさま」
熱っぽい目で見つめてそんなことを言われて……
発作を起こしそうなくらい心臓が鳴っていた。
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作者名:もちもち | 作成日時:2019年8月19日 20時