150 - 高3 花火大会 ページ11
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花火大会はあっという間に終わった。
幸せな時間ってなんでこんなに過ぎるのが早いんだろう…。
土手で花火を観た後、人混みを避けて花火の丘で休憩していた。
大貴「あ!…ごめん。今更だけど足痛くなかった?」
浴衣姿の私は当然スニーカーみたいな歩きやすい靴では無く下駄を履いている。
「あ…大丈夫。今って靴擦れ予防のパッドがあるんだよ」
大貴「へぇ……あ、可愛い」
私の足元にしゃがみ込む大ちゃん。
「へへ…下駄可愛いでしょ、紗奈が選んでくれ、」
大貴「じゃなくて。Aの足が綺麗…」
そう言って私のペディキュアをなぞるように足先にそっと触れた。
なんで…そういうこと…さらっと言うかなぁ……。
指の感触に心臓の鼓動が一気に早くなる。
恥ずかしくて思わず後ずさりした。
よっこらしょ、と立ち上がる大ちゃん。
大貴「…完全に忘れてた。浴衣は下駄だよな。覚えてる?小学生の時ここでさ…」
昔の思い出話を始めた大ちゃん。
覚えてたんだ…。あれはたしか小学4年生の時だよね。
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作者名:もちもち | 作成日時:2019年8月19日 20時