003 - おまじない ページ3
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大学のキャンパスが近付いてくると、大ちゃんへの言葉遣いや呼び方に気を遣う。
呼び方は“大ちゃん”から“有 岡先輩”へ。言葉遣いは敬語へ。
これは私なりの自己防衛策。
大貴「じゃあな。講義中寝んなよ」
「言われなくても大丈夫です！…“陽だまり”にも来てくださいね」
“陽だまり”は私がアルバイトをしているカフェの名前。
大貴「気が向いたらね〜。………あ、」
「はい？」
私の顔を見て何か驚いた大ちゃん。少しだけ屈んでじっと顔を覗き込まれる。
「な…なんでしょう…」
近いよ……人目が気になるからやめて欲しい…。
緊張で呼吸の仕方すら忘れてしまいそう。
大貴「まつ毛付いてる……A、願い事は？」
「へ？」
待って……急に何言っているの？
意味が分からず固まっていると私達の間をぶわっ、と春の強い風が吹き抜けた。
大貴「あっ！……取れた」
ざんね〜ん！、てなんだか楽しそうな大ちゃん。
大貴「知らないの〜？おまじない」
「おまじない？……知らないです」
大貴「顔にまつ毛が付いてたら、願い事を3回唱えてから自分で取って、息を吹きかけて飛ばすんだ」
「はあ……」
大貴「覚えときな。願いが叶うんだって。神社で神頼みするより叶うらしいよ！」
この人はなんでそんな乙女チックな事を知ってるのかな。
彼の周りにはいつも可愛い女の子達がいる……らしい(お姉ちゃん曰く)
今の話もその子達から聞いたのかもしれない。
同じ学部とはいえ学年が違うし、高校と違って広いキャンパス内で出会うことはほぼ無い。
それでも彼の友人(主に女子)に目をつけられないように、呼び方や言葉遣いを変えて距離をとる。
お姉ちゃんと去年から付き合うことになって、ベタベタくっつく子は減ったらしいけど……それは少し安心した。
大貴「んじゃ、またね〜！」
「は〜い」
ー
1人でキャンパスを歩いて辿り着いたのは講義室。
中に入ると友人が私に気が付いて手を振ってくれた。
？「A〜！！こっちだよ〜！！」
彼女は私の親友、白坂 風華。
ちょっと天然で空気が読めないところがある。
今も立ち上がって全力で私に両手を振る姿が周囲から浮いている。
「ちょ……恥ずかしいからやめて！」
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もちもち(プロフ) - くれはさん» コメント有難う御座います。涙出そうなくらい嬉して執筆の励みになります！今後も楽しんで頂けるような作品を書けるように頑張ります(^ ^) (2019年9月8日 1時) (
レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
くれは(プロフ) - 「雲の切れ間から」からもちもちさんの作品を読んでいます。もちもちさんが描く世界観や設定が本当に大好きで夢中になって読んでいます。これからも応援しています！ (2019年9月8日 1時) (レス) id: 2527cc3178 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - りおさん» 18歳未満の方にも楽しんで頂けるように意図的にページを分離している為、それを避けたいのです。作者都合で申し訳ありません。 ですが表示されず見れないのは悲しいです。マイページのR18コンテンツフィルタの設定はされてますか？ (2019年9月5日 5時) (レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - りおさん» コメント有難う御座います、大変嬉しいです。長文失礼します。 大人編へのリンクですが、貼りたい気持ちは山々ですが、占ツクのルール上、当ページも年齢制限ページに設定しなければならなくなります。 (2019年9月5日 5時) (レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - こんばんわ。いつも楽しんで読ませて頂いています(^^) 大人編が表示されないのですが次の更新の時で構いませんのでよければリンクを貼って頂きたいです(TT) (2019年9月5日 2時) (レス) id: ee188c657b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち
| 作成日時：2019年9月1日 11時
