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195 - 気持ちが通じてるなら ページ50

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どんな人と付き合うか、誰と関わるか、なにを信じるかは自分で決めるのに。子供じゃないのに。



大貴「もう何回も言ってるだろ、今日で終わり……お互いにもう関わるのはやめんの」

「……」



その言葉で、堪えてた涙がぽろっと溢れ落ちた。彼を睨み付けたままの私の頬を大貴くんの指が撫でる。



大貴「俺、何回泣かせてんだろうな……」










それから私の唇に視線を落として、







そっと重ねた。















余計私の気持ちを掻き乱すだけなのにどうして……










驚いて硬直した私を見て、大貴くんは顔を離して、ふっ…と口角を上げた。





キスする間際の表情。


目を細めて顔を傾けるその様子は、色気を纏ってかっこよくて呼吸も忘れる。何も考えられなくなる。


それが狙い?
もう分かんないよ…














大貴「好きになるのは誤算だった……」

「……」









また唇が触れ合った。


何回か角度を変えて、啄むような優しいキスをして、心がぐちゃぐちゃにされる。












「んッ…、別れ…たくない……っ」

大貴「しつこいな……どうしたら言うこと聞けんの?」

「だから、ちゃんと話っ、んッ…」




しゃべろうとした私の口を塞ぐようにキスして、ビルの壁に押さえ付けてきた。


声を出したくて胸を押す私に無理やりキスして、思考を奪っていく。











気持ちが同じなのに、
別れる必要がどこにあるの…?







どうして別れることにばかり拘るんだろう。







別れたくない。
でも何を言っても聞き入れてくれない。


何を考えているのか分からない彼に、少しずつ心も折れてきて…





大貴「…ほら、どこ行きたい? お腹空いてきただろ」



強引にデートへ誘導される。


嬉しいのに“最後”というだけでこんなにも悲しくて、楽しくないものになる。


腕時計を見たら20時を回っていた。
確かにお腹は空いてるような気はするけど…



「……どこか座って話せるところ」



泣き疲れてしょんぼりしててご飯どころじゃないもん。


そう目で訴えると伝わったのか、彼は両手で私の髪を梳かしながら困ったように笑う。



大貴「ふふっ、雑だなぁ……とりあえず向こう歩きながら考えようか」



涙乾いた?って頬を撫でる手を掴んで、ぎゅうっ…と力一杯握り締めた。



大貴「なに」

「ずっと握っとくの。どっか行っちゃうから」

大貴「あははっ、どこも行かねぇよ」



















( 次章へ続く

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設定タグ:有岡大貴 , Hey!Say!JUMP   
作品ジャンル:恋愛
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もちもち(プロフ) - 有岡担さん» 『雲の切れ間から』シリーズで題名あってますよ♪ 続編の方に感想コメント下さった方ですよね^ ^ 有難う御座います、頑張ります! (2020年6月24日 8時) (レス) id: e672c225a3 (このIDを非表示/違反報告)
有岡担 - 雲の切れ間からというお話から読んでます!題名あってますか…?間違ってたら申し訳ないです!大人編も読みました。どちらも面白かったです!更新楽しみに待ってます!頑張ってください。 (2020年6月24日 2時) (レス) id: a06e75bb6c (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - なーさん» ありがとうございます!大丈夫です♪ ぜひフォローしてやって下さい^_^ (2020年6月23日 8時) (レス) id: e672c225a3 (このIDを非表示/違反報告)
なー - 最近読み始めました!Twitterは鍵垢(閲覧用)のアカウントでも、フォローしてもいいでしょうか? (2020年6月22日 19時) (レス) id: 6d51b7543f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちもち | 作成日時:2020年5月22日 23時

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