168 - 引き取り手 ページ22
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「どうしよう……このまま外に出してまた何かあったら怖いな」
店長「Aちゃんちは猫は飼えない家なんだっけ?」
「飼えなくはないんですけどアレルギーが心配なのと、お母さんがなんて言うか……」
大貴「……」
あっ、そうだ。
こんな時に相談しやすい人が1人いた。
「猫引き取ってくれそうな人がいるので電話してみます」
確か、猫好きだったはず…
病院を出て電話をする前に、店に戻る店長に御礼を言って、ニャゴさんを引き取った。
ひとまず大貴くんと車に乗り込んで、後ろのシートにニャゴさんの入ったカゴを置く。
ニャゴ「みゃあお……」
Prrr...
「慧のヤツ……電話出ないなぁ……」
大貴「けい…? 誰? 友達?」
「あ、隣に住んでる幼馴染」
大貴「あぁ……内定先、紹介してくれたっていう、」
「そう」
日曜の夜だから誰かと遊んでるのかな。 もしくはもう寝ちゃったのかもしれない。 最近仕事忙しいみたいだし。
「どうしよう……どうしたらいいんだろう」
ニャゴさんがもし子猫だったら引き取り手がすぐ見つかるんだけど、具合の悪い老猫…しかも野良猫のこの子を貰いたがる人はなかなかいないと思う。
大貴「ん〜……そうだなぁ…」
さっきから考え込んでいた大貴くんが、よし決めたっ、て何かを決意したように手を添えていた車のハンドルをぽんっと叩いた。
大貴「うちで飼うのは? 健康面・安全面考えてもう放し飼いにはしないんだよね?」
「うん、でも “うち” ってどこ?」
大貴「うちの事務所。 猫がいる探偵事務所って良くない? 上のフロアで室内飼いでよければ。 Aも学校帰りに来やすいしさ」
「ほんと?! いいの?」
大貴「近所に高級住宅街あるから動物病院もあると思う……あ、ほら。 あったあった、徒歩5分のとこ」
スマホで調べ物をして私に画面を見せてきて、嬉しそうに話してる。
「そうさせてもらえるなら嬉しいけど……」
大貴「じゃあ決まりだな。 このまま連れて帰っていいよね」
「う、うん………」
大貴「ニャゴさん……最初のうちは怖がるよな」
借りてきた猫、ということわざがあるくらいだもんね。
ニャゴさんは外でのびのび生きてきたから、突然健康面を理由に室内に閉じ込められたらそれはそれでストレスになるだろうな。
「……………私もついてっていい?」
大貴「…え?」
「今夜はこのまま、ニャゴさんの傍にいてあげたいの」
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もちもち(プロフ) - 有岡担さん» 『雲の切れ間から』シリーズで題名あってますよ♪ 続編の方に感想コメント下さった方ですよね^ ^ 有難う御座います、頑張ります! (2020年6月24日 8時) (レス) id: e672c225a3 (このIDを非表示/違反報告)
有岡担 - 雲の切れ間からというお話から読んでます!題名あってますか…?間違ってたら申し訳ないです!大人編も読みました。どちらも面白かったです!更新楽しみに待ってます!頑張ってください。 (2020年6月24日 2時) (レス) id: a06e75bb6c (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - なーさん» ありがとうございます!大丈夫です♪ ぜひフォローしてやって下さい^_^ (2020年6月23日 8時) (レス) id: e672c225a3 (このIDを非表示/違反報告)
なー - 最近読み始めました!Twitterは鍵垢(閲覧用)のアカウントでも、フォローしてもいいでしょうか? (2020年6月22日 19時) (レス) id: 6d51b7543f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もちもち | 作成日時:2020年5月22日 23時